古代文字の謎

2002年11月6日
 いつぞや紹介したサンポウブックス(だっけ?)の99の謎シリーズ。
 その中でも特に気に入ってて、何回も読み直しているもののひとつ、「失われた古代文字99の謎」は、著者もちゃんとした研究者だし、すごく知的好奇心を刺激する。
 こういう本はもう出ないかなと思っていたところ、それに取って代わりそうな勢いの文庫本をハケ−ン。

 成美文庫「古代文字に秘められた文明の謎」というやつ。
 監修は吉村作治だが、内容は東洋や南米もあるので、もちろん名ばかり。
 おそらくどこかの大学の助手クラス、またはそういうものがすごく好きなライターが書いてるんだろう。大体、吉村本人が前書きで「目から鱗が落ちる」なんて書いてどうするんだ!

 俺自身、初めて知ったことが結構あり、たとえば、世界最古の法典はハンムラビではなくウルナンムだとか、エジプトの古王国時代の終焉は民衆の力によって王が廃されたとか。

 他にもいっぱいあるが、これらについてコメントすると、ウルナンムには「貧乏人は富者・権力者の犠牲とされてはならない」とあり、なかなかと思わせるものの、その200年後のハンムラビでは(一般的には「目には目を」といわれているものの、実際には抜け道が多く)、身分によって刑罰が全く違っていたという。
 きっと権力層からの圧力があったんだろうなあ。

 高校の世界史の教師が「最も重要なのは世界史だ」と強調していたが、確かにある意味、それはいえてるかもしれない。
 なんせ(個人の伝記も含めて考えて)ありとあらゆる人、組織のあらゆる状況での行動や考えが記録されてる。それらから多くを汲み取ることはできるはずである。
 しかし、人間は愚かで、あまりそういう教訓を生かしてはいないようにも思える。
 
 もうひとつのエジプト古王国の終焉に関しては、あの時代、あれだけの王権さえ民衆が倒したという事実があったということである。
 ひるがえって、先進国の中で民主主義を自前で獲得していないのは日本くらいなもので、だからいろいろ変な点が多いんだろうってことをつらつら考えた。
 アメリカでは政府や警察(&自衛隊)も自分達が選んだという意識が強いが(たとえば保安官(シェリフ)なんかもともとその際たるもの)、日本じゃ全く「お上」だもんな。
 フランスなんかも、あの高慢さ、個人主義がよく批判されるが、それはやっぱり自分達の力を信じているからだと思う。
 
 
PS
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