宮本のことを書く。

 パソコンを入手してしばらくして同室になったんだが、こいつ、なんだか勘違いしていて、カーテンを勝手に開けて話かけてくるわ、日が暮れても眩しいから電気付けるなとか、挙句の果ては丑三つ時や夜明け前に盛大にラジオの音漏れをさせてやがる。
 こういうのは全部ルール違反なんだが、相手が文句言わなければ、あるいは話しておけばOKと思ってるらしい。ルームシェアとかじゃあるまいし。お前がいくら話し好きでも、そもそも俺にはお前と話すつもりなんかまったくないんだよ。

 2人部屋の同室になった日、俺は前の病院でもこの病院でも見かけたし、現に前の2人部屋に入ったときにすでに先住者がやっていた、「洗面所の両コーナーにそれぞれの歯磨き用具を置く」ってやつをやったんだよ。
 それがこの宮本じじいには気に入らなかったらしい。「×××(洗面所に置いてある何からしい。結局ワケわからず)が使えないから困る」「置いてあると迷惑だ」「俺は置いてない」とか言い出して、とにかく自分ルール、あるいは話し合いルールなわけだ。
 病院ってのは話しかけられたくない、あるいは話せない人もいるわけで、共同の部屋で円滑にそれぞれが(ストレスなく)療養するために病院のルールというものがある。

 俺は、ラジオの音漏れを注意してもらおうと思って、病院の担当者に会い、洗面所に歯磨きを置くのは2人部屋の場合は病院公認だし、廊下や部屋の電気は消灯時間以外は付けておくのが決まりだし(暗いと床が見えにくくて濡れてたりすると滑って危ない)、ましてやラジオの音漏れがするなど言語道断であるなど、ジジイが自分勝手であり悪いlことを確認した。
 電気が眩しいのは多分、おそらく目が悪いからなんだろうが、とにかく付けておくのが決まりなんだから、そういう個人的な事情は自分で病院に話せよ。人に迷惑をかけるな。 近いライトを抜くとか、タオルをカーテンに垂らすなどやりようはいくらでもあるだろうが。(これは前の病院でやってる人がいた)
 そもそもねえ、そうやって昼間から真っ暗な中でベッドでラジオをうとうと聞いたりしてるから、夜眠れなくなっちゃうんじゃないの?

 んで、ラジオの音漏れの件は、2回ほど注意されたらしいが、その後、夜中に聞こえてきたんので、部屋から出て、看護士さんに注意してもらった。それが一晩で3回。
 その次の夜、また聞こえてきたので外に出たら、そうと気づいてラジオを消したらしい。本当に姑息な奴だ。
 その夜、また聞こえてきたんで、ついに怒鳴りつけてやった。いや付けてないとかモゴモゴブツブツ言ってたが、本当に嘘つき野郎だ。
 その次の夜、消灯時間後も音がしたんで、また怒鳴りつけた。
 口で言ってわからない奴は体に教え込まないとダメかねこりゃ。
 まあその週末あたりにそいつの家族が面会に来て、「ラジオ付けちゃダメだよ」って話をしてたらしく、その後はやっと止まった。

 俺は最初のころ、「音漏れがするのはイヤホンのせいじゃないか?」と病院の方へ言ってやったんだが、まあそういうアイデアや配慮は伝えないし、また例の灯りの件にしても本人から要望が出ない限りやっぱり伝えようとも、もちろんやろうともしないのが病院というものらしい。

 んで、これはまた宮本の別件なんだが、起床6時の1時間くらい前、結構派手な音を立てて廊下のカーテンが全部開けられる。
 「病院のやってることにしてはおかしいなあ」と思っていたのだが、同室になってみると、どうも宮本じじいが起きて開けてるらしい。もちろん病院に依頼されてやってるわけじゃない。
 俺はラジオ音漏れの件があってあまり気にしてなかったが、看護フさんにも注意されたらしく、やがて音は少し小さくなった。しかし、それでも音はする。だいたい部屋を出て行くときに音がするのだ。部屋のカーテンの音を派手に立てるし、車椅子?もキコキコいう。5時過ぎから起こされてしまい、これまた思い切り怒鳴りつけてやった。
 口で言ってもわからない奴は体に(ry


 という訳で、やっと晴れて部屋を変わることができたんだが、こういうジジイは社会の害虫であり本当に困る。以前も同室者にクレームを出されたと聞いた。
 さて、この件に関しては、公開でちゃんと謝罪または根拠ある反論を求める。宮本○○、お前のことだよ。
(実名の予定でしたが、俺が入院中ということもあり、とりあえず伏字にしておきます)
 そんではこの病院での人のことでも書くか。

 もうワケのわからなくなった爺婆が多いからね。何かと問題もあるわけよ。
 そもそもリハビリ病院の回復病棟なんだから、みんな黙々と自分のリハビリにストイックに打ち込んでいるのかと思ったら、実際はまったく違う(もともと第一候補にしていたI病院はまた雰囲気が違うんだろうが)。
 一見、面倒をみてもらうだけの寝たきりに近いのも結構いて、これではまるで老人ホームだ。それでも咀嚼嚥下に問題がある人なんかも、毎日わずかながらでも改善してるんだろうけど。
 でもあくまでリハビリだから、法定期日が来ると「ハイ、直ったはずです」と言われて追い出されてしまうわけで、うーん、このあたり、難しいものがあるよな。
 療養病棟などというワケのわからないものも別な話で矛盾だらけだし。
 確かに90過ぎても筋力も頭脳も向上するのは確固たる事実だが、何をもって回復したとか自宅復帰というのか。

 話は逸れたが、新しく入院した患者に介護度自慢話を仕掛けたり、禁止されている「俺のお茶が飲めねえってえのか」とすごんだり、「あの方、一緒にテレビの輪に来ないわね」などと仲間外れにしたりひがんだり。患者の方もなにやら?の共同生活と勘違いしてる連中が多い。
 ここはリハビリ病院であって、介護施設や老人ホームとは違う。ストレス無くリハビリできるのが最優先で、「楽しく仲良く」とかいうのに優先度はない。リハビリは結構つらく、こういった老人にやってもらうのにスタッフは苦労している。
 まあ老人のことだからどうしても無駄話したいんだろうし、人と話すのもリハビリの一環といえないことはないが。でも、聞いてると実のある話ができる人は本当に少ないね。形ばかりの決まりきった会話か、自分のことだけを一方的に話すだけ。人の話なんか聞いちゃいない。宮本、お前のことだよ。
 そもそも、容態やら症状やら病気のことを聞き合って雑談のネタやら自慢やらにしてるが、自慢はいいとしても、それって個人情報だから。その証拠に、病院関係者に人のこと聞いても教えてくんないよ。

 話がまたまた逸れた。
 わがままのボケ爺がいて、さっそく50代とおぼしき中高年が激昂して、口がうまく効かながらもバトルしてた。なんでまともに相手するんだろうなあ。
 あと、夜になるといつもなんでここにいるのかわからなくなっちゃうお婆さん。「急いで帰ってお米を研がなくちゃ」「なんで子供たちは帰っちゃったの? 電話かけさせて」とか、それがまた口が減らない奴でうるさいうるさい。スタッフも閉口してるようだった。
 膝?を直すのもいいが、その前に直すところがあるんじゃないの?笑

 なんのためにいるのかわからないのもいる。
 リハビリ中に寝てしまう奴や食事中に寝てしまう老人。わけもわからず大声を出す動物みたいなのもいる。
 宮本じじいなんか、自分で公言してることには、脳梗塞の薬を飲み続けているため、股関節の手術ができず、リハビリしても痛いばかりだという。じゃあなんでここにいるわけ? これはなにより脳味噌をなんとかするのが先決だろうw

 りリハビリ室で見る中で特に気になった方はいないが、三味線を教えてるっていう初老の女性がいて、人に話すのも慣れてて、なんだかひょうひょうとした方だった。
 その三味線も聴きたかったが、初めてやったという絵も味があり、「この人は才人だなあ」と感心した。「このテストはやりたくないんで私は0点にしといて」とか面白いことも言ってたな。これに困るようではプロフェッショナルではない。「そのテストに代わる別な方法がいくらでもある」と考えてやっていくのが本物のOTなりPTである。


 この病院へ来てはっきりわかったのは、「人はいずれ歩けなくなる」ということだ。歩けなくなると、とたんに人に多大な面倒を見てもらわなければならなくなる。で、車椅子から寝たきりだ。
 だから、少しでも歩くのに支障が出てきたら、痛みを軽減し、楽に歩けるように、PTに正しい歩き方、体の使い方を矯正・指導してもらうべきだ。そうすれば、数年は長く体も効くし歩けるだろう。
 どのリハビリ科がいいかなどは普通の人にはわからないので、そういった情報はとにかく口コミで集めなければダメだね。

 私の父親も脚に痛みが出て長く、老齢のため背骨の手術も断念してしまったが、もっと早くリハビリをやってもらえばよかったと思っている。
 まあしかし、それでもいずれ老人は寝たきりになるわけで、その介護をどうするかという問題と直面しなければならない。次は親の番、その次は俺の番ってことだ。
 その2日前、10月9日に左ふくらはぎまわりの肉離れをおこしてしまい、相当なダメージを食らった。
 リハビリの最後に片足ジャンプをしてこうなったわけだが、俺の体の状態、筋・腱・骨のコンディションを専門家として把握してるはずのPTのいうとおりやってこのざまである。
 当然ながら、これは100%病院側の過失であり、PTリハビリ中にこういった怪我をしてしまうと、それが全治3週間なりの間ストップしてしまうのではなく、さらに1,2週間戻ってしまう。つまり、入院が4、5週間延びることになるわけだ。それだけではない、クセにもなりやすく、どうしてもそれ以降、かばって動くことになってしまう。

 これは責任問題に発展する事件であり、下手をすると訴訟までいく。だから、病院側は絶対に怪我を怪我と認めない。「リハビリ期間に当然起こりうる筋肉痛」という言い方をする。もちろん俺の記録(カルテ)も、痛めたことになっていない。
 そもそも、俺が痛いと言っても誰も診察しようとしない。診察してカルテに何をどう書くか、非常に問題になるからだ。
 実際、この時も痛み止めと湿布が出されただけだった(痛がってるということは認めたらしい笑)。

 「肉離れ」というのは通常、翌日以降まで痛みを持ち越し、全治2週間以上なのが大部分だ。だから肉離れなんか冗談じゃない、絶対に肉離れではない、ということになるが、しかし、翌日に痛みを持ち越さないのが最軽度の肉離れであるわけであるから、明らかにそれよりは重症である。

 まあ、俺としては肉離れだろうが何だろうが、名称はどうでもいい。
 はっきりしてるのは、訴訟しても勝てそうもないってことで、泣き寝入りをするしかないわけだ。


 ということで、大変不機嫌かつ心配しながら自宅へ外出。もちろん付き添いに誰かしら、つまり妹と娘が途中交代で付いてくれたものの、遠出は初めてで、血圧、脈拍とも上がってるようだし、痛み止め薬によってもふらふらするみたい。
 計画通りいろいろ取ってきたが、本当にもうダメかと思ったよ。
 しかしまあ娘の顔を見てうれしかった。

 この日にどうしてもパソコンが欲しかったのは、ひとつはブログ類のアップデートで、いくつかあるやつを整理して、某バンドやらの実名を出さないように全面改編する必要があり、そして退院までにはリアルタイムにリカバリーすることだった。これは大体できたかな。
 そして、実はツイッターも使い方がまだよくわからないので、活用できるようにすること。
 あとは、リハビリやら勉強やら音楽関係やらをNETで情報収集すること。
 もちろん、原稿も書かなくちゃいけない。

 てなわけで、IBMの小さいノートパソコンのインストールから始めたが、エラーが出るので何回もやり直す必要があり、それにいろいろデータを写して、人にあげるためにCDを焼いて、さらにニコニコなどを見てと、のめり込んでやってたら、すっかり疲れ果ててしまい、体もガタガタに戻ってしまった。
 リハビリで整体関係をやる人にも怒られてしまい、これはいかんということで、徐々に時間ができるように慣らしていかなければ。体操みたいなのが重要だね。

 それにしても、生活は一変し、本なんか読む感じじゃなくなった。


PS
 原稿は9月中に不安になりながらも余裕を持って終わらし、結構いいものがかけたと思うんで、自分でもほっとしました。
 その数日後、打ち合わせというか取材を受けたんですが、それも満足いく出来で、「入院中とはまったく思えませんねえ」と言われ、ちょっと安心しました。
 今の病院に移ってちょっとして、勉強の続きやらなくてはと思い出した。

 ひとつは、電気回路、電子回路。んーでも参考書が初心者用っていうか工業高校用? なぜ、どうやって、そういうのが発見されたかをk順を追って書いてくれないと、単位とかの説明がよくわからない。たとえば磁場なら、E-B対応とE-H対応があるが、それらがまちまちに説明もなしに出てくるから混乱する。またベクトル、線積分とかは避けて通れない。このあたりをもう出来上がってるものとして結果だけポンと書いちゃうから、進めなくなっちゃう。
 あとこれはしょうがないが、電流の流れる方向と電子の流れる方向は一致させることができなかったのは痛恨と思うが?
 電気電子回路伝達関数を(ラプラス変換を駆使して)計算して回路設計することになっているはずなんだが、そのあたりとこの解説書とどうリンクするのか。つなぎでいいんだが、ちゃんと書いてくれなければ役に立たない。

 あとは例の感情モニタリング。これは10月に入った現在、自観やらクレンジングやらイメージングやらいかがわしいものまで調べ出したが、手がかりが見えてきたので、また後に書きたい。(恥ずかしながら、昔々、俺はそういうののマニアだった)

 待合室に週刊誌が置いてあり、呼んでみると「資産を守る」などの経済情報があって、興味を持って読み出した。今はFXやeワラントあたりがあるけど、どうなんだろうな。CBもそうだけど、ああいうの理屈がわかってないとちょっとやれなさそうだ。株も一応面白そうな材料は見つけた。
 ああいう相場モノは、素人では、仕手筋の動きに乗るか(FXなどでは売りもある)、例の18週やら季節変動やら期末やらのサイクルに合わせるか、あるいは割安または将来有望なのを買ってじっと持ってるか、のやり方しかないね。
 それにしても、CBは自分で理論価格が計算できれば有望だと思うんだが。
 
 あとは商売や事業に役立ちそうないろんな情報。はたして役に立つか?

 健康情報も仕入れてる。元ネタは「ためしてガッテン」。
 最初に見たのは脳梗塞。今はt-PAという薬があって、30分以内に投与すれば小さな血栓なら溶かしてなんとかなる。しかし、大きな血栓は無理で(まわりから溶かしていっても少し小さくなって血栓は先へ進むだけ)、結局はスロージョギングが予防に最適という結論だった。なるほどよし、と思ったが、まわりの爺婆は「なんとかあの薬を使って欲しい」としか思わないらしいね。そりゃもう足腰も立ちそうもないからしょうがないか。
 二回目はマッサージで、俺この血圧を下げるマッサージで5から10下がった。
 認知症に効く1秒で5cm動かすタッチケアの話も、いずれ必要になるかと思った。さすが北欧、こういうのをまじめに研究してるんだね。
 最近見たのでは、糖尿病の強化インスリン療法のことをやっていた。睡眠時間も寝不足はいけないし、寝すぎも統計上よくないそうだ。でもこれは個人差があるからね。
しかしなかなかタイムリーだ。
 あとシソの食べ方もやってたな。これ、どこか売り出しそうな気がする。
  来週(10月12日)は昆布か。

 そうそう、入院して「普通の人がどうしてるか(平均値)」をちょっと知った気がする。
 たとえば、食事の量、1日の小便の量、男の場合は小便をした後手を洗うか、歯はどれくらい磨くか、読書量、どれくらいを便秘というか、そうなったらどうするか、さらには血圧、脈拍、酸素濃度、体温、血糖値、などなど。皆さんはどうだと思いますか。
 勉強とは関係ないが、思いついたので書いてみた。


 さて、9月に入って、そろそろパソコンをどうにかしなくてはと思った。自宅に行けば、新旧(大小)のノートパソコン、原稿書き用の取材メモや資料、新しいwifiのEモバイル、ブランクCD-R、靴や着替え、電動歯ブラシ、郵便物、等を取ってこれる。
 当初、その外出を9月4日くらいでどうかと思っていた。そうすれば原稿も10日くらいで書けば間に合うし。
 しかし、歩きの方はいいとしても、まだふらふら気味だし、締め切りのある原稿書きが気が重く、11月号用にはパスさせてもらった。
 なんかねえ、倒れた後に最初になんかやる際、できるもんだろうかと非常に不安になるんですよ。だからこのリハビリ病院で本当にいろんなことをやってるわけなんだけど。

 で、翌週の11日に外出することにしたが・・・・・・・(続く)



PS
 これまで書いたことはないが、youtubeにYammyさんという女性ボーカルの方がいて、その「ラムはお好き?」 http://www.youtube.com/watch?v=_YcxR3E4LIo はいいと思った。「あなただけなの」が歌えてるよね。ピアノはうーん、まともなところもあるが、全体的にはイマイチ。
 歌も出音とかメリハリがどうもなところはあるし、他の曲はまったく感心しなかった。
 某バンドの某面罵が聴いて、「こういうの大っ嫌い」。そうだよねえ。
 その後この人、関西のなんかのコンテストで好成績だったはず。
 ということで、これからは現在も入院中の話なので原則匿名で。(ただし一名を除く)
 新しいT病院に着いたが、うーん、話には聞いていたが車椅子のヨボヨボの爺婆ばかりで、ちょっと不安になる。ただし、脳血管障害の患者が大部分を占めるということで、俺の症例には慣れてるはずだとちょっと安心する。しかし、運転の面倒とかしっかりやってくれるんだろうか。I病院ではシミュレーターまであるってのに。
 PT、OT、STと、20代前半のスタッフがどっちゃりいるんだが、どこもこんなもんなのだろうか。

 私立だけにホスピタリティはいい。ケースワーカーの方もちゃんとやっているよう(というか人員もぎりぎりで大変そう)だが、看護士の方々がピシッとしてないっていうか、虎の門みたいなプロフェッショナルらしさを感じないっていうか。雑談したり大笑いしたりして。やることはやってるんだろうけど、ケースワーカーとの境が少しだけ曖昧になっちゃてる感じ。回復病棟と療養病棟の二つだけだから治療的なシーンはどうしたって少なくて、回復にせよ療養にせよ、途中段階ではどの職種も介助に入らざるを得ないからね。

 
 さて、この病院では、最初は一人部屋、次に2人部屋になったんだが、快適だった。特に同室のKさん、病状は伏せるが、器用に左手でなんでもこなし、特にボールを投げるフォームは見事だった。普段は無表情で無口だがリハビリ室で見せる笑い顔が素敵なKさん、お元気で。

 リハビリは、PTを本格的にやりだして、相当キツい。俺が結構動けるのが珍しいのか、「アスリートコース」などと称してかなり追い込む。整体のようなことをやってくれる人もいた。
 インナーマッスル、コアの衰えや使われなさを痛感したが、これ、1日計1時間程度のリハビリで日常的に機能するようになるのかなあ? 自己流でやってもまったく意味なし(フォームや呼吸の専門家チェックが不可欠)ってこともわかるが、どうなんだろ? 退院したらいずれ元に戻っちゃうんじゃない?
 
 OTは、最初からパソコンも打てたし、指先のしびれは短期で治るわけないし、あんまり意味ないって感じ。特に小豆の中にパチンコ玉とか入れて指先の触感だけで取り出すのは苦手。というか嫌い。いろいろ手法を研究してみたが徒労に終わった。もう少し時間を有効に使いたい。肩周りのインナーマッスルをトレーニングするのはいいと思う。

 めしは、もちろん減塩食だが、虎の門と比べるとだいぶ旨い。最初、何かの手違いで、俺のだけ納豆がなくなぜかジャムが付いていたが、納豆に飢えていてとにかく食べたくて、隣の人が残していったのをすばやく奪って食べたw 血糖の心配はないらしくて甘いものも意外なほど(といってもちょみっとだが)出る。

 容態だが、実はまだ血圧が高くて、最初のPTはおそるおそるだった。ひとつ薬が追加されてやっと下がったのだが、脈拍は少し上がったかもしれない。なかなかふらふらな感じが改善されないのは、そのせいもあるのかも。
 初めて神経内科の医師から説明を受けたが、出血はそのままで、頭の中に血種があり、それが自然に分解・吸収されるのに2、3ヶ月はかかるとのこと。誰だ「鼻から吸いだしたはずだ」などと主張していた奴は。そもそも出血部位は触りにくいヤバい場所だったようだ。
 んで、その間はまだリスクもある期間だとのことで、まあ思ってたよりも長引くのはしょうがないなって気になった。再度MRIも取ったが、「まだMRIとかCTを見せてもらってない? 自分のことなんだからすぐ見せてあげますよ」などと言っていたのに、10月に至ってもまだ見せてもらってないw (別にどうでもいいので気にしてません)
 血が引くにつれ、フワフワ、ふらふら、微熱、失調、耳鳴り、キンキン響く、等は治まっていくはずとのことだが、あんまり楽観していない。
 そういえば追加した薬も何なのかまだ聞いてない。前の病院でも能書きをもらったのは転院間近だったが、そりゃそうだ、入院中は何の薬かは知る必要はないわな。


PS
 話は変わるが、これまで書かなかったけど、最近名前を聞くヘルメッツって、だいぶ前に関内BBストリートで見たあのヘルメッツらしいね。
 実は2週間を過ぎて8月に入った頃、すでに転院の話が出ていた。
 その時、現代の分業制の病院システムを初めて知ったのだが、まあそれはいいとして、実家の近くのI、T、一人暮らししてる近くのKなどのリハビリ病院を教えられたんだが、あれこれ考えて、PTの方にも相談し、第一候補Iで進めてくれとソーシャルワーカーに伝えた。
 ところがいつまで待っても音沙汰がない。まるで返事が来ないのは自分のせいじゃないと言わんばかりの無責任な態度。挙句の果てに「Tには行ってみましたか?」と言うので、一応家族が見に行ったら今度は「申し込んで来ましたか?」などと言う。誰が第一候補のはっきりした返事がないのに第二候補に申し込むもんかよ。頭おかしいんじゃないの。
 焦ってるのはベッドがそのタイミングで空かないと、それだけ本格リハビリを始めるのが遅れるからなのだが、そうなったのもお前がちゃんとプッシュしなかったからだろうが。「返事がいつくるかわからない」とか言ってんじゃなくてそれをはっきりさせるのが仕事だろうが。別にダメならダメとか、はっきりした返答をいただきたい。そういういいかげんにうやむやにしてしまうのは納得できない。
 
 ということで、やむなくT病院にしたんだが、今でもIだったらどうだったのか、考えてしまう。
 あと父親の行動にはだいぶ妹ともども悩まされたんだが、それは書かない。ある日突然一人で現れたのには驚いたが、でも安心させるような話をしてすぐ帰ったのはよくわかってるじゃんと思った。

 8月、某バンドの第一期のラストライブが10日モーションであって、ライブに行けずに悶々とする必要がなくなった頃、ナースステーションから一番離れた病棟に移ったが、これは窓側だった(窓側は料金が高い)。しかし、病院としては容態のいい患者は離れた部屋に移していくシステムなんだろうからと、移動を渋るのはやめた。

 この部屋は内科にかかってた人もいたのかな? たぶん癌治療だと思うんだが、点滴も打って飲み薬もたくさん飲んでる人もいた。でも痛み止めが多く、夜もなかなか眠れないようで、看護士さんにきつく当たっちゃうのもわかるような感じ。がんばってください。


 この病院から去るに当たって、ちょっととまとめ。

リハビリ: 歩けるようにはなっていた程度。自分でもトレーニングでうろうろ動き回ってはいたが、フワフワ感はずっとあったし、ふら付きも結構あった(特に頭を動かしたとき)。OTはいろんなことができるようになっていたみたい。各種テストもよくできていた。STは最初の頃やっていて、確かに舌が動きにくい感じはあったんだが、いつの間にかやらなくなったしなくなった。


痛み等: 左脚が日替わりでいろんなところが痛む。神経とかじゃなくて上から下までつながってる筋腱が一部あるいは大部分みたいな感じで痛むよね。今のところ致命的でないのが救い。膝まわりも常に重い。左上肢は特に不具合を感じない。指先のしびれと全体的な感覚の鈍さだけ。


夢: 印象的な夢をいくつか見た。

 みんな電車に乗って移動しようとしており、舞台は結構田舎。誰かと一緒に(相方?)結構山道みたいなのを歩いて駅に着いたが、切符はあらかじめ与えられており、乗れるのは一部(といっても結構多い)の人。相方?は持っており俺は持ってない。どうにもごまかしようもないみたい。しょうがないんで少なからぬ人達と別な駅に歩いて別な列車に乗ったのか乗ろうとしたのか。

これはわかりやすい。あとはお決まりの高校の卒業式の日の夢(いつものパターン)とか。
 

めし: 旨くはなかった。特に鶏肉が困ったもんだった。量やしょっぱさみたいなのは、こんなもんでいいってのが改めてわかった。結局80kgまで落ちた。


本: 待合室にある面白そうな本は全部呼んだ。松本清朝の時代物の短編に感心。これはいい。


金: はたしていくらかかったやら。まあ命あるだけマシだ。


病院雑感: 男の看護士増えたね。重いものを持つシーンに登場したりして、助け合ってやってる感じで、いいことではないだろうか。


 転院の日は、単にタクシーで移動するだけなんだが、娘が来てくれてありがたかった。前に一回来たの、実家に行く計画が上がっていた時で、「奴ら待ってるから」と俺が急がせて1分もいなかったが、今回はさすがにほっとした。
 そういえば家族の見舞いに泣き出す病人も結構いる。
 転院は、もろもろあって10日から2週間は延びたと思う。

PS
 昨日の日記を書いてたら、何か追加を思いついて、暗がりで
「しかしマイナスになった」
とメモしてあるんだが、何を意図してたのかさっぱり。誰か教えて。
 人のことでも書くか。

 虎の門病院で見舞いに来てくれたのは、関連会社の仕事関係の方々たちで、倒れたときも付き合ってくれたIさんも転院間近に様子を見に来てくれたりしてありがたかった。

 仕事先では社長、専務、役員のお三方が来たかな。役員氏曰く、「頭の中で出た中で血が固まると大変なことになる」だそうで。???よくわかりませぬ。

 看護士の間では、実習先として、虎の門と聖路加の二つが人気らしい。
 確かに虎の門はほとんど国立みたいな病院で、看護のシステムもきっちりしていると感じた。受け入れナースの本吉さん、ありがとう。皆さんありがとう。プロフェッショナルな姿勢は素晴らしいものでした。7階は内科もあるが、俺のいたところは脳外科メインで、重篤な患者や大オペをする患者も多く、看護士も相当なレベルにないと勤まらないと誰かが言ってましたよ。
 最後に知ったが、音楽好きの方(フジロック行った人とか。PTさんもそうだったらしい)も結構いらっしゃったようで、私の秘蔵の音源を後でお送りします。
 目が治ってきたのも最後の方で、結局名前は数人しか覚えられなかったのは残念。

 医者の先生はまったくわかりません。外科としてもうやれることはない、って言葉を俺に対してだけでなく、何人かにあっさり言ってたなw 基本的に回診は数秒診療で、皆さんお若い。今でも虎の門の脳外科は有名だが、オペもシステマテッィクな感じ。昔風の名医ってのはいないのかも。いるのかも。

 患者の方々についてはあんまり書くわけにいかないが、通路を離れて向かいは、交通事故に遭った霞ヶ関の比較的若い公務員(キャリアではないらしい)。始めのうち、「ここは北朝鮮」とか「ブラジル」とか言ってて、話してるのもその言葉だそうで(笑うに笑えない)。そのうち、「自分がなんでここにこうやっていなければならないか理解できない」と盛んに言い出した。交通事故だと前後をまったく覚えておらず、何度説明されても理解できず、安静にしてなきゃいけないのに家に帰っちゃう人もいるみたいね。
 この人の母親、ガラが悪かったな。話も自分ら勝手だった。それいんしても交通事故を起こした方も大変だ。

 隣はやけに細かい初老の方。首っていうか脊髄?を手術して首カラーを嵌めてて、確かに自分では身動き取れないんだろうが、とにかく細かい。
 看護士さんが離れたと思ったら必ず5分後にはナースコールをする。ベッドの角度をちょい変えてくれとかカーテンをもうちょい閉めてくれとか弾性靴下がちゃんと上がり切ってるか見てくれとかナースコールは命綱なんで近くに置いてくれとか。名前とか知りたがって嫌われないようにフレンドリーに話しかけてたようだが、やだねこういう人。案の定、家族の人には細かいリクエストもあっさり無視されているようだった。
 そうだ、この人は再入院だったはず。まだ首カラーのある状態で、埼玉のリハビリ病院に移っていったが、本人も周りも大変だろうなあ。

 その人が退院して、初老の女性が再入院した。この人を前受け持った看護フさんがいたみたいだが、あまりの変わりようにびっくり(したはず)。歩けるようになって退院したのに、まったく足が立たなくなっていて、体はアザだらけ、床ずれだらけ。食事も満足に取れず、声も聞こえるか聞こえないか。白血球が少ないとか誰か言ってた。
 ナースコールも押せずに消え入りそうな声で「トイレに行きたい」とか「苦しい」とかずーっと囁かれるのは、あんまり気分のいいもんじゃないねえ。しょうがないから俺が何回もナースコール押してやったよ。一段落して俺に一声かけて帰った看護婦さん、あれはよかった。
 ということで、やっぱり家族っていうかまわりがちゃんとわかっていろいろやってあげないときちんと立ち直れないみたいね。病院の助言が足りないのかもだけど、転ばしちゃダメだし、寝姿も定期的に変えてあげなきゃだし(病人がこれが寝やすいといっても強引に変えないと)、誠意とか?がありさえすりゃいいってもんじゃない。この方の旦那さんも気は使ってるようだが、頭は使ってないねえ。

 斜め向かいに最初にいたのはJさんというおばあさんで、なんというか、みんなに愛されるような人。多分この人も再入院で、前に受け持っていた看護婦さんがいて大喜びで話しかけていた。家族も大勢来ていてにぎやかでよかった。本人は「はやくうちにかえりたいよー」と言っており、飯にはちょっとこれは食べられないとかあれが食いたいとか言ってたようだが、駄々をこねるのではなく(この方、大昔は看護婦だったらしい)、いいおばあさんだった。
 OTをやってるのを見たが、俺も全然平気な感じじゃんと思った。

 そのおばあさんが退院して、今度は口のめちゃくちゃ悪い下町のおじいさんが入ったのかな。その友達が来て話してるのが聞こえてきたが、こいつら何者かと疑ったくらい。
 このおじいさん、半側空間無視のようで、またかつての事故かなんかで指も何本かなく(昔は戦場や工場で怪我をするのはめずらしくなかった)、OTは大変だろうなと思った。

 てなことでね。ちょっと驚いたのは再入院が多いことで、まず病院の判断が甘いんじゃないかってこと。今のように急性期病院と回復期病院に分かれて分業みたいなことでやるのは大賛成だけど、急性期から退院する場合は、その時点でいわば素人に渡しちゃうわけだから、それなら時期はもっと慎重であるべきだし、本人やまわりにも十分な教育をしなければダメだろう。まあそういった役割をする人もいないんだろうけど。
 
 文中はフィクションがだいぶ含まれます。
 

PS
 俺の大学の部活の後輩が聖路加病院で看護部長をやり、その後は聖路加の大学の方へ看護の教鞭を取ったとか。しかし名前は旧名は覚えているがそれだけなので、検索のしようがないですね。
 4人部屋に移されてからのことでも書くか。
 
 しばらくは入院するんだろうから、何をやろうかと考えていた。
 とはいっても、さすがに誰もノートパソコンを持ってきてはくれそうもなかったんで、携帯で情報を集めなければならず、改めて使い方を調べ出したりしたんだが、取説がないんで往生した。
 特に、某バンドに関してブログやらツイッターで調べ出して、操作もだいぶ覚えたんだが、特に7月末のフジロックがね・・・・・・。途中で電波の具合が変になっちゃってリセットかけた方がよさそうなんだがそのやり方もわからないし、電池も外せないしで、2時ころから始まったのかな? 結局間に合わないどころか4時過ぎまであれこれ苦闘していた。
 たまたま某バンドは8月10日のモーションでライブは一区切りだったんで、まあ心置きなく入院できるというもんだった。

 で、最初にやろうとしたのは、楽器(特にベース)でも直してプリアンプやら作れるようになるか、ってことで、電気回路、電子回路、メーカー(SGCrraftsとTokai)のサイトを見ていた。心に温めていた例のベースをTokaiのOEMで作ってもらうか・・・・・。エレクトロニクスはあのyanmoさんと話せるくらいにはならないとなあ。ということで、携帯見ながらラプラス変換までは勉強しました。これはわかる。しかしコイルがわからん。

 あと、リハビリはゴルフでもやるかと思った。これは9月末現在、まだ調べ中。
 当然ながらリハビリも調べた。これはインナーマッスル、コアトレーニングってやつだな。これは奥が深いねえ。でも結局トレーニングだけでは嫌になっちゃって続かないだろうから、いかにゴルフとか趣味のものに結び付けるかがポイントだろう。

 急に思いついたのが、前やろうとしていた感情モニタリングってやつ。これ最重要だと今も思ってるが、9月末現在、ちょっと頓挫している。

 あとは何だろ、WEBだのSmalltalkだの興味ありそうなことはちょっと調べてみた。


 リハビリの自主トレはある程度はやった。ストレッチとか。指回しとかピント外れも多かったはずだが、後になって継ぎ足をしてバランスが崩れたときに脚が出るかってのを意識してやってたが、これは当を得ていたと思う。
 目の運動はちょっとは効果があったのか、複視は直っていったが、何が効果あるのかわからず、メニューを減らすことができなかった。今も時々やっている。


 俺の父親が40代のとき(40年近く前)、脳腫瘍を患って、奇しくもこの虎の門病院に入院していたことがあったのだが、その話も改めて聞いた。知らないこともたくさんあった。
 症状は耳鳴りから始まり、調べた結果は悪性腫瘍ではなかったのこと。しかひがまんできないほどだったので除去の手術を行うことになったが、当時はCT等もなかったらしく、そもそも位置や大きさも明確ではなかったとのこと。開けてみたら、想定通りだったそうで、半分を耳側、残り半分を頭側から2日に分けて手術したとのこと。このやり方は画期的だったらしい。
 同時期、同じような症状で手術した方もいたらしいが、腫瘍のわずかな位置や大きさの違いで社会復帰できなかったりしたそうだ。

 当時はリハビリも今ほどしっかり行われてはおらず、とりあえず歩けるようになったら退院だったらしい。病院内を遅くまで歩いて怒られたとのこと。まあ若かったし体力も気力もあったんだろう。おそらく自己流のリハビリをハードにやったのではないかと。w
 でも、外に出たら最初は一歩も踏み出せなかったと言っていた。
 んで退院3日後には会社に出たが、一駅ごとにホームに出て休んだとも。
 んで帰りが遅くなって母親があらぬことを心配したとか。

 こういう病気をすると必ず思うことは、これまでの生き方はできない、変えていかなければならない、ということであるが、父親もそう思ったとのこと。
 しかし、父親以外は「そうはまったく思えない」と意見は一致した。
 でもスローライフというか、仕事先が恵まれていたんだろう、ゆるく勤めても大丈夫だったようだ。
 
 いずれにせよ、病人の気持ちは確かに結構わかっていたみたい。

 また、虎の門病院も実に久しぶりに訪ねて、感慨深いものがあったようだ。 
 さて、容態やら後遺症だが、まあこうなった原因は、検査等を意図的にせず、高血圧に気が付かなかったことに尽きる。実は、10年ほど前から目の焦点やめまいがたまにあり、鼻血も時々出ていた。
 母方が高血圧で、ずーっとも薬を飲み続けており、俺も高血圧をWEBで調べことがあって、恐ろしいのがわかったので、一回、母親の余った薬を飲んだことがある(15年ほど前)。それが体に合わなかったらしく、気分が悪くなってしまったので、俺は高血圧じゃないだろう、と即断し、むしろ父親の糖尿病を思いきり警戒していた(というか糖尿は覚悟していた)。太ってるし甘いもの好きだし、のどが渇くし、しょんべん近いしね。
 後で聞いた話では、タクシーの運転手は200超えてる人も珍しくないとかの話で、結局、ずーっと座りっぱなしでほんの少しだけ頭を使い、視線も狭い世界しか動かず、割り込まれるとかでしょっちゅう頭に来てたりすると、血圧は上がるんだろうね。俺、車運転するのは嫌いじゃないし、長時間運転もあんまり苦にしないもんな。

 まあ、ここで声を大にして言いたいのは、定期的な検査を受けておきなさいということだ。
 体重を量り、血圧を測って、血液を検査し、心臓の音を聴診器で聞いて、あとは気になるところを医者に言ってみる(問診)程度で、俺のような事態は避けられるはず。
 癌はまた別な話だけど、しかし、俺の友人が問診で甲状腺癌発見してもらったしね。


 さて、治療的な面では、他にも怪しいとことはあって、「成人病はすべて候補」と言われたらしいが、この急性期病院では血圧を下げる薬しか処方されなかった。あとは病院食で病院生活送ってれば、とりあえず他の成人病関係も悪化はしないということか。

 血圧を下げる薬は、点滴に入れるやつから飲み薬に切り替わったが、血圧が下がらない。毎日種類が違うんだが、それでも下がらない。
 血圧計というものはたいてい上限が199だが、それをオーバーしてしまうので、何回もやり直しで、毎回深呼吸を強要される始末だった。

 リハビリも始めたが、最初の数回はPTがびびっちゃって始めて血圧を測っとたん中止する始末。これで数日は入院が延びたかな。基本的にこういった急性期病院では、反作用のことも考えて、血圧も下げるのは最小限にとどめるようだ。


 容態というか後遺症では、まず複視。そしてフワフワ感とふら付き。グルグル回るようなめまいはなかったが、浮遊性(動揺性)めまいというらしい。特に、頭を動かしたとき、正確にいえば加速度がかかると、間違いなくふらっとする。
 調べてみると持続性でもあり、これはずーっと直らないだろうと覚悟した。
 なので、複視でもあり、左顔面麻痺、おまけに頭を動かせないすなわち目玉も動かせないということで、だいぶ人相というか容貌というか表情も変わっていたのではないかと想像する。(今は元に戻っている)

 そして左半身の麻痺。指先に痺れがあり、全体的に感覚が鈍いので、動かせるとはいえ、麻痺は麻痺である(ただし最軽度)。失調も当然ある。
 左上肢の失調は、「そのあたり」みたいにラフに動かすのは問題ないし速さも十分だが(そういう検査でも常人並み)、右のようにスムースに繊細には動かせない。
 下肢は、倒れた際に、なんというか、運動回路がいったんリセットされてしまったような感じで、右側との強調が必要となる動作(歩行等)がうまくいかなかくて一からやり直す感じ(だからリハビリなのであるが。リを取ったハビリテーションというのもある)。
 赤ちゃんがハイハイから立ち上がって、小学生でいろんな動作ができるように、そういう感覚。だから、倒れて以来経験のない動作(ほとんどがそうだ)は「果たしてできるのかなあ」と不安になってくる。まあこの急性期病院のリハビリでできないってことはなかったが。
 実際にふら付くってことに関しては、頭だけの問題でなく、視界やら左半身の失調やらさまざまな要素が関係しており、簡単ではないようだ。とりあえずリハビリで左脚の動きや筋力を鍛えれば、バランスの崩れも少なくなるし、よっぽどのことがない限りは倒れないようになる、ということらしい。

 左半身のしびれや感覚が鈍いことについては、倒れる際に感じた左額のしびれはすぐ直った。食事の際に舌先のしかも左のしびれもあったが、それもじきに直った。左半身は全体に感覚が鈍く、肩から腰へかけての筋肉は、前も後ろも体内に異物があるような感じで、また左足裏や足指の間はなにか紙が一枚挟まっているような。左脚は左ひざを中心に重く、硬い感覚。実は肛門も左半分が鈍い感じで、これはすぐに直ったが、実に奇妙だったw
 糸のようなものが飛び出す指の感覚テストでは、右指とはっきり差があるものの、これも常人と大差ないレベル(当然日常生活には支障をきたさないという)。

 本当に右に麻痺が来なくてよかったと思った。もともと俺は左は中学生の頃、肩を骨折して長く寝ており、その影響で左はうまく成長せず、あんまり効かないのだ。


 長くなったのでこのくらいにするが、俺の場合は、どうなってもいいとの固い決意でまったく検査のようなのは10年以上しなかったが、これほど馬鹿なことはない。
 最終的に退院するに当たっては、他の成人病予防に関して医者に詳しく聞いてくるつもりだ。

 しかしながら、倒れた時は「ついに来たか」と思ったし、一生杖が手放せないことは覚悟した。そして、「これからは生き方を変えよう、やらなくてはならないことはちゃんとやる。しかし意に添わないことは絶対にすまい」と固く誓った。

 しかしそれでも杖までは回復するだろうし、頭も正常だと思った。両親も高齢にも関わらず飛んできてくれて「お金の心配はない」と言うし、たまたまフィリピン在住の妹が来年の3月まで留学に来ており(月40万円の費用が出ているという!)、結構時間もあり、入院に関してめんどくさいことを両親に代わってやってくれた。これは偶然とはいえ本当に助かった。
 これは本当はラッキーといっていいのかどうかわからない。確かに命があるだけマシではあろうが、ある意味まだやることがあるぞというサインなのか。
 3日後、集中治療?ベッドから要監視患者の4人部屋に移された。たぶん点滴に入れた血圧を下げる薬も効き、容態も安定し出したんだろう。
 まだ身動きはとれなかったが、外の音を興味深く聞いていた。

 印象深かったのは、「○○ちゃん」と呼ばれていた、高校生の女の子(らしい)。友達や家族が来て、いろいろ明るいこと、将来的なことを話しかけていたが、ついぞ本人の声は聞いたことがなかった。
 ○○さん、元気になったんだろうか。

 もうひとりは、初老らしき夫が低音でやさしくソフトにずーーーっと語りかけ続ける、その奥さん(らしい人)。
 やはり本人の声を聞くことはなかった。

 もう一方印象に残ったのは、結構偉そうにしゃべる、伝統工芸品(硯とかの書道関連品だろうか)の修理等を行ってるらしい、たぶん初老の男の人。
 退院したその日に倒れて再入院と聞いて驚いたが、それも2回目と聞いてまた驚き。てんかんのような発作とか言ってたな。
 家族の話も聞こえてきたが、なんかよくわからないが、ガイジンの話が多かった。子供も後を継がず、若い日本人は厳しい修行を嫌い、かえって外国からやってきたガイジンの方が残るんだろうなと納得。

 この病室には数日しかいなかったと思う。今度はちょっとナースステーションから少し距離のある4人部屋。

 移って、割とすぐに立ち上がることはできて車椅子生活となったが、複視とそのためもあってか目が廻るのには参った。
 食事の時など、正直、暗澹たる気持ちだったが、「まあ命があるだけマシ」とも思っていた。
 しかし、少し両目の焦点が合いそうな視界の角度がある気がして、意地で文庫本を呼んでいた。(相当の努力を要した)

 4人部屋に移って、最初の風呂は寝たまま洗ってくれるやつで、やってくれるのは若い看護フさん一名と、それに大学からの実習女性2名で、うん、あれは確かに天国だった。こういう経験はなかなかできないだろう。

 と思いきや、体重測定の際、見事にそれごとコケてしまい、やっとベッド周りの柵とかなくなったのに、模範囚からあっという間に要注意患者に逆戻り。
 それにしても、兆候を感じてそれに対応するってのがまだできないのを痛感。

 体重は、この時点で80kg半ばって感じだったかな。もう10kg近く痩せていたのかも知らん。食事は、うまくはなかったが、ああこんなものでいいのかと思ったし、そもそも腹も空かなかったし、食欲もそれほどなかった。

 そうそう、検査は造影剤ってのをやった。ソケイ部から入れるやつ。時間もかかるしあんまり気持ちのいいもんじゃないっていうか、もうちょっとで焼け死ぬかと思ったよ。
 やっと中断部分の書き下ろしとかmixi日記の転記が終わりまして、次は入院日記です。


 7月15日、私は某財団の事務所で一人、仕事をしていましたが、午後から両目の焦点にちょっと違和感を感じておりました。
 とはいってもそれは気になるほどではなく、またそんなに珍しいことでもないので気にせずにいましたが、4時半ごろ、パソコンを見てもかなり合わなくなり、これはおかしいと思って横になりましたが(数年前も一晩寝て直ったことがあった)、違和感は増していく一方で、とりあえず119番に電話しました。
 最初は近くの急患を受け付けてくれる病院を教えてもらい、タクシーで行ってみるつもりでしたが(これまた二十年ほど前、手を切った際にそうしたことがあった)、119番の相手の方が「いや、今行くから待ってろ」と結構強硬に主張し、そのうち具合もさらに悪くなってる気がするんで言うとおりにすることにした。やっぱり向こうも経験があるし、ピンと来るものがあるんだろうね。
 電話を切り、本当にヤバそうなので、パソコンに向かい「俺もついに脳卒中だ」とツイートし、小便したかったのでトイレに行こうとしたが、その時点ですでに歩けなかった。
 しょうがないので、別フロアの関連会社の方(女性)に電話した。ちょっと来てもらい、救急車で出て行った後のこと(エアコン消し、鍵締め等)を頼んだ。
 めまいはいよいよひどくなり、左半身の痺れも増す感じで、椅子に座って頭を下げてじっとしていたが、その方が「姿勢を変えた方がよくないか、寝た方がよくないか」としきりに言ってくるのはかえって閉口した。ちょっとでも頭を動かすと吐き気がするのである。また、しびれも、左額までピリピリし出したのを覚えている。目はどちらかが開きにくかった。
 
 そうこうするうちに救急車が来て、11階から降ろして運んでくれたのだが、エレベーターも狭く、なかなか大変だったようだ。意識はあったので、「結構慣れてないというか手際が悪いな」と思ったりして。
 ストレッチャーに寝かされる際がもっとも吐き気が強くて参った。

 ストレッチャーに寝かされてからは、もうどうにでもなれって感じで、開き直って成り行きを無責任に楽しんだ。
 連絡先等を聞かれ、付いた先はすぐ近くの慈恵医大病院で、CTを取り、なんか担当できる医師がいないということで、虎の門病院へ。そこでもCTを取り、次いで集中治療室みたいなベッドへ。
 意識はずっとあって、いろいろ話してたらしい。ここにも関連会社のI氏がずっと付いてきてくれた。

 集中治療室?ベッドではまわりでいろいろなことが話されていたらしいが、あんまり記憶がない。医師が何人かで話していたり、インターンが大勢見に来たり、家族(実家)が来て話していったりした。
 目が開きにくく、ずっと眠っていたような感じ。昏睡というわけではないと思う。
 割としょっちゅう、血圧を測ったり、目にライトを当てたり、ペンを動かして目の動きを見たり、手をあれこれ動かすように言われたり、左脚をいじくって感覚を調べたりしていた。
 治療的なものとしては、たぶん点滴の中に薬が入っていたはずだが、詳細はわからない(結局説明してくれなかった)。

 医師が家族と話しているのを聞いたところでは、脳幹というヤバいところに出血し、脳圧が上がるようならば外科的処置をするとか、もう一回出血したら助からないとか、完全に元に戻るとは思わない方がいいとか。結局、出た血をどうしたかはよくわからない。

 あと、酸素濃度と脈拍を測るのを中指あたりの先に付けた。点滴チューブがはしばしば外れる(寝る姿勢によって潰れ折れる)ようで、しょっちゅう看護師さんがやってきて直していった。一回、脈がどうも変だということで心電図を取り、また眠っているときに、「息してませんよ」といわれた。それはいびきで心当たりがあり、無呼吸何ちゃらか。20kg減量した9月末現在、これまたどうなったのか、よくわからない。

 3日間、点滴だけで、腹も空かず、大の方もせず、小はカテーテルで、自分は何もせず、本当になんでもかでもしてくれる、っていうのが感想。そりゃあ、意識がなくても生かしておけるのがこういうベッドだもんな。すごいよなあ。(続く)


PS
 わたくし、入院というものは初めての体験でした。
 今思うと、関連会社に電話したあたりが分水嶺で、それを逃すともう何も出来ず、また誰にも発見されず、まず野たれ死んでいたと思う。その方がよかったという意見は聞きません。
 昔の人は(今でもあると思うが)結構そうやって死んでいたんだろうなと後で思いました。

 そういや、この日は娘の誕生日でした。

2011年7月 前半

2011年9月23日 日常
7月8日 下北沢?スタジオファミリア
 この日は大森靖子を見に出かけたんだが、スリーでビネガーミュージックと、スタジオファミリアでSUNNと続けて対バンで、俺としてはどっちでもよかったが、ちと遅くなったので後者にした。
 安くなってるはずなのに、そうでもなかったなあ。

最初に見たのはよくわからないバンドで、特に印象はない。

大森靖子: いい曲も多かったし、リズミックな感じ? よく覚えてなくてスマン。パフォーマンスは案外安定してるよね。
 ハコに某バンドのドラムが関わっているミニコミ誌?が置いてあって、俺も初めて目を通したんだが、それを見せたら「ギャハハ」と笑っていた。なんなんだろう??

SUNN: スリーのブッキングのいるバンド。大森さんと同じでスリーから駆けつけてきたわけか。
 前に見たことがあるが、某バンド某面罵のいうように、確かに曲がいいと思った。演奏はまあまあだが、ボーカル結構いいね。ベースは顔が濃いが、MCは・・・・・(笑)



7月10日 秋葉原グッドマン
 ALTERNATIVE ELEKI-TOWNというイベント。グッドマンの対バンは大体よく知らないんで嬉しい。

悲鳴: まあそんなに悪くなかったような?

VAUだったっけ違ったっけ: 印象に残らず。

某バンド: 安定している。

Kito-mizukumi Rouber: なんとも覚えにくいバンド名だが、ギター2人のユニット。
 セッティング時から風格ある感じだった。パフォーマンスに関しては、一部類型的というか、誰かレジェンドがすでにやった動きがあったが、全体的にはいい表現だったと思う。
 某バンドを評して、「部分部分はオーソドックスなのに、全体を見るとすごく変わってる」と誉めてくれた?らしい。「自分たちもそれを目指してるがなかなか難しい」とも。
 そして、「続けることが重要だ」と。心に染みるアドバイスだったらしい。
 転機になるようなライブだったようだ。
 某バンドの敬愛するあぶらだこの2人だったことを後で聞いて納得。

 勘違いして最後のworst tasteは見ないで帰ってきちゃった。



7月12日 新宿モーション GREAT HUNTING NIGHT Vol.19
 グレハンをモーションでやるのは初めてのはず。人はかなり集まっていた。

田中茉裕: オープニングアクトとして出演。
 最初に見たときと変わらない感じで、あんま慣れないというか初初しい印象。1年近くもやってきてこれはむしろ かもしれない。音楽は奇抜といえば奇抜。深い感銘を与える音楽とはいい難いが、好きな人は好きだろう。某レコード会社の某著名プロデューサーが「珍獣」と称していたが、納得。

きのこ帝国: 見るつもりがなく、退出していた。

赤い公園: 赤い公園と名称変更してから初めて見たが、今のところは評価を差し控えておきたい。
 若いバンドだけあって、影響を受けたバンドや好きな曲の好きな部分の継ぎ剥ぎ、見よう見まね、という印象は否めない。そういったて点にも十分な魅力があるなら、若いうちはそれでもいいと思う。
 しかし、そもそもこのバンドは言いたいことがあんまりないのが気になる。それは「赤い公園」の名がささやかれ出して、歌詞を見たときから孵に落ちなかった。
 別にいいたいことはなくてもいいが、そうであれば、ボーカルもひとつの楽器と考えたインストバンドとして十分な説得力がなければいけない。そこまで各プレーヤーにそれなりの資質があるかどうか。
 まあドラムはそこそこというか。ベースは経験年数からいって(聞き込みからいっても)しょうがないのかもしれないが、ベースのなんたるかはまだわかっていないと思う。それよりもフロントにいろいろ問題がありそうだが・・・・・・
 このバンドは、高校生の制服での女子コピーバンドから意思を持って脱却し、またメンバーも学校を辞めるほどの決意を持って続けているバンドで、そういう意味ではそれなりのものを持っているとは思うし、評価できる。
 しかし、音楽がいいかどうかはまた別の話だし、バンドとしてもあえてぶっちゃけてしまえば、フロントに華がなく、悪い異味で暗い感じなのは結構致命的な気がする。バンドもまとまってない感じがする。このメンバーでやるなら、音楽そのものにコンセントレートしていくしかないだろう。
 「ちょこ坊」といっていた頃はたぶん高校2年だったはずで、その年齢を知っていたら、「結構演奏力はある」といってたかもしれないが、その当時からあんまり変わってない気がする。(まあそのバンドの本質的なものは最初に音を合わせた瞬間に出来上がってしまうということはいえるが)

クリプトシティ: 中尾健太郎の在籍バンド。さすがに「やりたい音楽」ってのがはっきり伝わってくるバンドだ。
 それにしても中尾健太郎、結構大男で、tokaiのハードパンチャーをピック弾きしてたのはなかなか印象的だった。
 ギターは繊細な感じ。ボーカルはガイジンって感じ。ドラムはなんといったらいいか疾走型?だが、やっぱりこれくらい疾走してくれないとね。

某バンド: いいね。

 最後の方で難波弘之氏がたぶん仕事仲間何人かと見てたのに気づいたが、知り合いの若い人には誰が誰なのかわからなかった。後で聞いたら、割とはじめの方からいたらしく、某バンドといろいろ話していったとのこと。そりゃあプロなら興味を引くよなあ。若いに似合わない驚愕の音楽と演奏だもの。
 実は難波氏、youtubeでも結構アマチュアといっしょに演奏してるのを見ることができるが、なんというか、「アマチュアとなんかやってられるか」面(づら)をしている自称おいぼれプロとは違い、本当に音楽が好きなんだなあと改めて実感。
 んで難波氏、レッチリのコピーバンドをやっており、そのキャッチフレーズがなんか年齢と逆行してるもので面白かった。某バンドにタイバンを依頼していったとのことでした。

2011年6月 後半

2011年9月22日 日常
6月15日 学芸大学メイプルハウス 岡田のポップショー
 去年以降、ライブを減らして来たセンチメンタル岡田の企画。前に同じくメイプルハウスでエース?アルプス?とかと演ったライブは正直言っていいとはいえず、その後のパフォーマンスが心配だった。行ってみると、人数は少なかったが、モデさん、某バンドのドラム、京さんなどがいた。
 以下、順番とかバンド名とか実はかなり怪しい。

魚拓: まあ普通の学生バンドといった印象(学生じゃないかもしれないが)。にしては少しはマシな曲も1、2曲あったような?

The home alones: 案外と伸びてない。あんまり変わらない印象もあるが、前より雑に思えた。
 表現としてはいいものを持っていると思うし、その本質ってのはずっと変わらないものだが、ライブを続けていくうちにデテールであるとかスケールであるとかキメ細かさであるとか、あるいは逆に迫力とか、また演奏上の細かいテクニックであってもいいが、何か向上していかなければ嘘だ。出るハコとが対バン、そしてやり方等があんまり変わってないんじゃないかな。

poro: なんか洋楽風? あんまりピンとこなかった。

Sosou: ボーカルがいい意味で変で、全体としても面白かった。特にドラムはなんか別格という印象(クウチュウ戦のドラム)。やっぱりあのレベルで刺激しあって演ってくると、こういうのバンドの中では別格に見えるのも当然か。

すっとこどっこい: 曲も演奏も評価できると思うが(特にドラムはなかなか)、なんというか、ステージ上の音(演奏)だけで全てが伝わらないと嘘だと思う。コスチュームや小芝居に頼ってるようじゃなんとも・・・・(そもそもコンセプトが間違ってる、ってことかもね)。
 変な大人が結構来ていたが、あんまり相手にしないことだ。なんかのコンテストで優勝したらしいけど、そういうのもあんまり意味はないしねえ。

センチメンタル岡田: 前回の企画と比べて、今回はリラックスして復調の兆しが。しかし、彼と話してもまだモチベーションは戻ってはいない。パフォーマンスには、天才の片鱗が見え隠れしていたが、彼に真に覚醒するのはいつだろうか。



6月18日 東高円寺二万電圧
 二万電圧とはおかしな名前だ。二万ボルトならわかるけど。「電圧」は単位ではないよ。
 ということで、otori×某バンド×クウチュウ戦の共同企画へ行ってまいりました。

otori: これまでotoriに関しては、正確でないとか偉そうに書いてきたが、結局はそういうのって問題にならない、ってことがよくわかるよくわかる。目指す音楽、やって行く音楽がどういうものかってのが真に問題であって、表現力が増してくれば、そういった上手い下手ってのは関係ない、っていう見本だ。
 改めて聞いてみると素晴らしい音楽で、音が小さめなのもいい。

GROUNDCOVER: かつて見たときは確かに熱いステージだったが、うーん、はっきりいって俺にはこのバンド、よくわからない。

クウチュウ戦: 女性キーボードのいた頃からまったく変わった。ギタボ主導だったものから、今は男キーボードが「猿回し」となって全体を指揮している。ギタボ以下も使われる立場としてその能力を十分に発揮している感じで、これはこれでいい。
 音楽は若干プログレ志向すぎるような気もするが、これもまたこれでいいのかも。
 それにしてもキーボード、バッハをさらっと弾いたのと、逆から弾いたのにはびっくらこいた。(あれ? それは違った日だったっけ?)

チョモランマトマト: このバンドは某バンドの某面罵が呼んできたと聞いた(未確認情報)。LDKで知り合いになったのかなあ。
 音楽は、なんといったらいいか、いろんなジャンルが混じってるのがわかるが、ここまでくると関係ない、っていうか、全部消化されている感じがする。
 チョモ、最初のを除いて全出場バンドを見てくれたそうで。

某バンド: いい演奏だった。本当に年に似合わず(割と最近二十歳になったメンバーが二人もいるバンドだ)演奏は完成されている(とはいtっても出来上がっちゃってるわけじゃないよ)。
 アンコールを聞いたのは初めてだったが、曲を決めるのに結構あーだこーだやってて、ステージじゃMCなしのバンドの普段の一面を垣間見れるの同時に、ドラムの「こんな話するバンドじゃないのに」と言ったのが抜群に面白かった。

 満員御礼でいいイベントでした。業界関係者も少なからずいたような。
 二万なんとか(二万電圧とは恥ずかしくて書きにくい)、思ったよりも小さいハコで、音も小さめで良く、いいのではないでしょうか。
 あと、近所に住んでるらしい大森靖子さんも来てましたね。



6月25日 新宿スモーキングブギ
 例のK企画。スモーキングブギには、以前センチメンタル岡田も出たことがあって、なかなか面白いミュージシャンが出演してるとは思うが、概してこういうハコは勉強不足で、自ら若い面白いバンド(ミュージシャン)を新しく探そうという意欲に欠けるのが不満。そんな必要なしにやっていけるのかもしらんが。

殺生に絶望: ちょっと道に迷ってしまって、入ったときには始まっていた。
 最近頭角を現してきたというか。それにしても某バンドの見る目、聴く耳は確かだ。ギター氏は高校生のときに殺生と絶望の前身バンドをモーションで見たことがあるくらい、アンテナが広い(正しくは「感度がいい」笑)。

イレイザーズ; 昔、神楽坂エクスプロージョンで見たことのあるバンドと勘違いしてたみたい。2ピースだったが、あんまりピンと来なかった。

某バンド: いつもの演奏。こういったライブバー的なハコでもまったく関係なく、安定している。

例のK: イベントの企画者が不測の事態により来れなくなったことを説明していたが、詳細は忘れた。
 音楽はいいとは思うんだが、正直言うと、全部似たように聞こえる。これはたぶん、ボーカル、ギター、その他の音域の関係だろう。
 ムチオ氏は他のバンドを聴いてる出番前も客席でずっと練習していて、実際にも姿勢のまっすぐな正統派のドラマーという印象。頭が動かずに視線がよろしい。でも、誰かに「キックが聞こえない」と言われたとツィートしてたな笑。確かにキック、馬鹿でかいと感じなかったからそうかも。
 ベースはねえ、これ一見弾けてるようだが、逆に何が弾きたいのか伝わってこない。吹奏楽にこういうテクニックだけは多少あるというベース奏者を見かける。

ウラジオストックなんちゃら: 年季の入った男ドラムと女ギターの2ピース。あんまり面白くなかったのですぐ出て帰る。



最近の話
 この6月でちょっとまとめをしておくと、このところ、あるいは近々に、結構バンドの動きがあるようだ。
 某バンド、クウチュウ戦、都心といったところがこの夏以降、活動休止。
 BONBORI、例のK、モデストロイも流動的な状況。しかしかなり意欲的で要注目。
 平賀さち枝、大森靖子はこれから大きな進展があるだろう。これも期待。
 解散するバンドはMISTYとか? こりゃ絶対いまくいかないだろと思ってたら案の定、メンバーが抜けていって解散か。事務所がダメなんだよね。あとネコネズミ?
 どうでもいいや。そもそも解散するアマチュアバンドにはまったく興味ありません。
 菊ちゃんは何をやってんだかわからない感じ。あんなんでいいんだろうか。
 某バンドの出身高校関連では、晴晴”で叩いてた田村ハルナ氏。同じくドラマーの結(Yuu)氏、肥田君。ギターの小島兄弟、といったあたりはどうしてるんだろう。鬼面氏は別バンドにも入ったみたいだが。O.D.Sky氏は最近チェックしてません。服を着ている。でドラム叩いてるのもいたが、当然のように解散。当然だろうね。

 話が脱線したので戻して、以前結構見たstray sheepの片割れのmariさんも、事務所みたいなのが付いていいメンバーになったのかなあと思ったら、なんか離れたみたいね。で、専門学校時代のと組んでるが、これじゃあ前と同じだ。いや自己満足でやってるのなら別にいいけどね。どういうところまで目指すのか、って話だ。
 元Burst Openの【中川夏南波】改め【森夏南波】 は、なんかそれなりの話があって東京に出てきたみたいだけど(工学院?)、ギターをサポートしてたやっこさんは離れたみたいだね。この事務所はいいイベントに組み入れてるみたいだけど、どうなることやら。
 焼け野原もギターとドラムが抜けるみたいだし。元凶のベースが抜けないってのはどういうこと?
 あとwoohooが活動休止とのこと。うーん、ああいったバンドは難しいよなあ、ホント。何かしら飛び抜けるものがないと。演奏もボーカルもよかったが、それだけじゃ足りないってことか。楽曲に恐るべきものがなかったか。音楽以外の面か。
 Djungarian Love Star改めCREAはベースが変わって再始動?、sugar’N’spiceはまたドラムが、siseはベースが変わるという情報あり。どれもさもありなんって感じ。
 挫・人間のギター募集はどうなったんだろうか。

 ソロでは神埼優、七海あたりはどうなんかねえ。とはいってもわずかでもパッとするのはほんのごく一部なんだけど。笑
 バンドでは、場違いダイアログ、音道あたりはどうしてるんだろう。soldierzはまあそこそこやってると思うが。

 ところで、昭和歌謡でDeja Vu(http://www.shouwa-kayou.jp/)というバンドがありまして、フロントが「ふたばひろみ」から「まりりん」にチェンジ。ギターも変わるという。ボーカルや面罵の力量があるんで、このバンド、これからはオススメだと思うが、アンサンブルが今ひとつなのと、転換するところでメリハリが不足している。かつて宮地楽器でやってるコンテストに出たこともあるが、そこそこは行くもののダントツではないのはこういった点が問題だろう。
ああその前にエネルギーに欠けるか。そりゃ確かに致命的だ。
 ついで昭和歌謡といえば、今年都立三田を卒業した町あかり氏。コンセプトは面白いと思うが、音楽がつまんないな。曲は自分で作った方がよくない? 逆に歌詞は自分で作らないで誰か(プロ)に頼むべきだよ。歌そのものはまあその後の話だな。

 そういえば、クウチュウ戦のベースの弟さんのバンド、「寸止海峡」が閃光ライオット2011の決勝に進出したらしい。ちょっと聴いてみたが、音楽もピンと来ないし、ドラム、結構ヨレてるよねえ。まあハイビスカス以降、もう高校生バンドはいいって感じ。
 それにしても、上里環(ハレロック、ハイビスカス)はどうなるんだろう。ハイビスカスの新アルバムも録音はされているようだが、まだまとめてないようだし。

 あんまりたいした話でなくてすまん。

PS  いろいろ調べていたんだが、昔チラッと見たことのあるドラムの「充」氏、あのBabyDollSymphonyに入ってるとは驚いた(ティッシュ姫のいるバンド)。前任のあらた氏もすばらしいドラマーだったが。
ついでに、極悪いちご団のベースがピヨ彦氏から、これまた見たことのあるボーノ氏に代わったのは書いたっけ?

2011年6月 前半

2011年9月21日 日常
6月2日 新宿レッドクロス 某バンド
 これは何なんだろう、普通のブッキングか?  本日の評はちょっとピント外れてるかも。

THE MASHIKO:  諸先輩方が営々と築き上げてきたJコンテンポラリーミュージックの良さを受け継ごうとしているバンドと見た。曲はいいのもあったと思う。
 しかし演奏面では、肝心なところがうまくいってないのは、ベースがちょっと違うからだ。フィル前のところから新しい展開に入ってのフィールがうまく出ていない。見たところかなり自己流のようだし、むしろ途中でやってた和音を使うのをフューチャーして新しいスタイルのベースを追求すべきかと思ったり。
 ドラムは落ち着いて叩いてていい感じ。ボーカルの声色はなんか楽曲と合ってない感じ。
それとさ、客がしけた(冴えない)面してるのは演奏がしけてる(冴えない)からだよ。当たり前じゃん。

某バンド:  ボーカルに力があってよかった。
 ギターは迷子になりかけるなどちょっと粗い点もあったが、クールに弾き倒してた。怪しげに見えても音はバッチリなのはさすがにプロのミュージシャン。
 迫力ある演奏で満足。

スニーズ:  別に言いたいことはなさそう、ていうか俺にはあんまり伝わってこなかったが、その割には音楽もパフォーマンスも面白くない。ギター、音色がよくなくて聴こえてこない。ドラム、こりゃ基本からやった方がいいよ。

minimals:  諸先輩方が営々と築き上げてきたJコンテンポラリーミュージックに極めて大きな影響を与えたシュガーベイブを髣髴とさせる。
 んで、それなら唄の感じ(歌い方等)に改善の余地があると思った。シュガーベイブを聴いてみれば、ボーカルがほとんど音楽を決めるっていう重要性がわかるはず。
 ドラム、音が硬い(てことはフォームが悪いってこと)。頭のピコピコ振動もあるし。
 曲はいいのあると思う。

キングヌラリヒョン:  これは俺は面白いと思ったんだが、世の中にはそれほどでもないっていう人もいるようだ。
 それは曲で分かれるようで、いい曲だと思えば、非常に効果的に支えてる(演奏してる)んで、評価も高くなる。あんまいい曲でないと思えば、まあどんな演奏をしたところでダメだ罠w
 最後のダンサブルといってた曲、まだまだグルーブが細いと思う。
 ところで、ドラムはあんな感じでもいいんだよ。高橋幸宏なんて人差し指をスティックに沿ってまっすぐ伸ばして、ほとんどリスト使わない(ように見える)じゃん。でもリバウンドの前後では微妙に離してるからちゃんと音が出る。この人がそうやってるのかどうかはわかんないけど。

 ちょっとレッドクロス、気にいらなかったこともあって辛口になりました。そんなことじゃいかんのだろうが気にしない。



6月10日 下北沢スリー エジプト文明ズ企画

エジプト文明ズ:  入ったらもう演ってた。曲もそこそこ面白いし、まとまったいいバンドだと思う。アロハ、色合いはいいと思うがヒエログリフでなかったのが残念。

salsa:  なんかいくつかの継ぎはぎみたいな音楽で、演奏はドラム、動きが妙でちょっとまずいんでねえの、っていう感じ。

ソコラノグループ:  こういうの好きな人いるんだろうな、とは思ったが俺にはあんまり面白くなかった。もう少し演奏力があれば・・・・・

太陽民芸:  最初にやった曲なんか俺にはノー天気すぎて全く付いていけない。新しい要素も少ないし。しかし途中にはそのようでもないのも1曲かそこらあったような気がする。ドラムはそこそこ。

大森靖子:  加持氏の曲は自分のでないからか、もともとイーブン気味に歌ってるが、今回みたいに部分部分ポイントだけ歌詞が聞こえるって感じもいいね。意外と計算されたステージのようだが、いい曲たくさん持ってそうなので、そろそろセットリスト変えてもいいんではなかろうか。

SuiseiNoboAz:  さすがに出す音はしっかりしている。このように少し抜き出たバンドになるためには、演奏で何か違うものがないとダメだが、このバンドの場合はベースだろう。その点では八十八箇所巡礼やキングヌラリヒョンに似ている。後半にやった長い曲はいい曲だと思ったが、他はそれほどでもって感じ。

ボーイ☆ジョージ:  エジプト文明ズとどう違うのかさっぱりw。演奏力のあるバンドと思うが、特にベースはああいうピック弾きはありだろうと前から思ってたスタイルなんで納得。ドラムは、クラッシュの叩き方に改善の余地があると思う。曲はもう少し練ればもっともっとよくなりそう。



6月14日 新大久保アースダム 某バンド
 アースダムは初めてだが、なんかもう一つ部屋があって、そこが恐ろしい・・・・・・
神楽坂エクスプロージョンや池袋サイバーなんかと違って、本格的な怖さw

功:  ああそうだ、ゲイ系ってのそもそも本当のエンターティメントだ罠。このバンド、演奏もわりとしっかりしていて(特にドラム)、面白かった。音楽については、ドゥームにアイドル系、歌謡曲系、演歌系をどうミックスしていくか、ってところでもうひと工夫できそうな感じ。

ENDON:  これは凶悪。途中で持ち歩いてるトレペで耳栓したが、最初からしてなかったのを悔やんだ。ところであれは乾燥したままがいいのか、水で濡らした方がいいのか?

えんだぶあ:  元・中学生棺桶のベースとギター、そして元・かたすかしのドラムがいるバンド。
 なかなかいい。ドラム、こんなに自己流だったっけ?と思ったが、やってることは面白い。ベースもハマってるし。もう一人のギター、頑張って欲しい。

某バンド:  ところどころビートが合ってないような気がしたが、聞き返すとそうでもない。よくわからないよ。でもいい演奏はいい演奏だった。

Grieved:  前はZombie Blasphemyという名前だった。史上最年少会計士云々とかいうメンバーがいるとかいないとかいう噂だがあんまし関係なかったかな。俺にはドゥームとかノイズはよくわからないが、とにかく音楽的なものは別にして、次に何が起こるのか何をやるのかっていう点に見るべきものがあれば、客は目を離せないというか帰れないというか。このバンドもそこそこ面白かった。

 アースダムのこの日、客層は他の箱とは全く違って、女性も2人だったか。でも客も演者もみんな気さくでいい人ばかりだったとのこと。うん、確かにみんな熱心って感じがした。某バンドも一生懸命に聴いてくれてたし。



6月15日 学芸大学メイプルハウス 岡田のポップショー
 去年以降、ライブを減らして来たセンチメンタル岡田の企画。前に同じくメイプルハウスでエース?アルプス?とかと演ったライブは正直言っていいとはいえず、その後のパフォーマンスが心配だった。行ってみると、人数は少なかったが、モデさん、某バンドのドラム、京さんなどがいた。
 以下、順番とかバンド名とか実はかなり怪しい。

魚拓: まあ普通の学生バンドといった印象(学生じゃないかもしれないが)。にしては少しはマシな曲も1、2曲あったような?

The home alones: 案外と伸びてない。あんまり変わらない印象もあるが、前より雑に思えた。
 表現としてはいいものを持っていると思うし、その本質ってのはずっと変わらないものだが、ライブを続けていくうちにデテールであるとかスケールであるとかキメ細かさであるとか、あるいは逆に迫力とか、また演奏上の細かいテクニックであってもいいが、何か向上していかなければ嘘だ。出るハコとが対バン、そしてやり方等があんまり変わってないんじゃないかな。

poro: なんか洋楽風? あんまりピンとこなかった。

Sosou: ボーカルがいい意味で変で、全体としても面白かった。特にドラムはなんか別格という印象(クウチュウ戦のドラム)。やっぱりあのレベルで刺激しあって演ってくると、こういうのバンドの中では別格に見えるのも当然か。

すっとこどっこい: 曲も演奏も評価できると思うが(特にドラムはなかなか)、なんというか、ステージ上の音(演奏)だけで全てが伝わらないと嘘だと思う。コスチュームや小芝居に頼ってるようじゃなんとも・・・・(そもそもコンセプトが間違ってる、ってことかもね)。
 変な大人が結構来ていたが、あんまり相手にしないことだ。なんかのコンテストで優勝したらしいけど、そういうのもあんまり意味はないねえ。

センチメンタル岡田: 前回の企画と比べて、今回はリラックスして復調の兆しが。しかし、彼と話してもまだモチベーションは戻ってはいない。パフォーマンスには、天才の片鱗が見え隠れしていたが、彼に真に覚醒するのはいつだろうか。
(20110923記)
平賀さち枝「さっちゃん」
 はずみでツイッターに書いてしまったので、ちと修正して載せる。

 平賀さち枝の新譜。うーん、なんでああいう生ぬるい誉め言葉が多いのかは、よくわかった。 一般的にはあんなものでいいんだろうけど。
 しかし、アフターザグリーンルームの人がいみじくも言ったように、「彼女のうたはわたしにとって癒しでも和みでもなく、まさに克己!肛門引き締まる思いです!」。 禿しく同意。
 音源にはあの身を引き締めざるを得ない、突き放したような?冷徹さみたいなの?がなく、かといって歌もギターもコントロールが万全でなく、残念(体調というかコンディションに問題がある感じも)。ついでにチューニングも怪しい。
 たとえば「私生活」の冒頭、「目を覚ましても退屈な」の最後の肝心な「な」、前にyoutubeに上がってたのと大違いで、あれでよくOKしたものと思う。全体的に詰めが甘い印象。
 伴奏付きの伴奏も必然性が感じられない。一人の弾き語りの方が本来はずっといいはずと思うんだが。
 録音もなんというか、何を狙ってるのかよくわからねえよ。もっとやりようがあるんじゃまいか・・・・・・。 

 細部の苦言になったが、音楽のよさはよく認識してるつもりだ。


5月21日 新宿ナインスパイス 某バンド
ロリポップギターレッスン:  なかなか面白い。楽しんでやってるようでいい。ドラムは強力で、ギターとかのセンスもなかなか。パヒュームは演奏してもらいたかったかも。
 でもよく考えれば、命を削って生み出してるような音楽でもないし、一方エンターテイメントとすればどれ位の対価を払う価値があるんだろうかね? このあたりのこと突き詰めていかないと、結局は「自己満足」の範疇で終わってしまうだろう。(別にそれが悪いとは全く思わないが)

ニシムラウト:  男の弾き語り。一定の水準には達してるとは思うが、それほどグッとは来なかった。

某バンド:  練習の空いたタイミングなんで、それほどタイトでもなかったかな。特にフロントの二人、ちょっと集中力の落ちてたところがあった感じ。それでも体で覚えてるから問題はないが(プロは演奏中、結構他の考え事をしてるらしいね)。
 でも合うべきところはとてもつもなく重く厚いビートになってて驚愕。このところ明らかに成長中だ。「あれはプロの出す音だ」という人もいた。
 あとギター、結構自分勝手に炸裂してたが、もんのすごかった。

kooreruongaku:  すいません、よくわかりませんでした。某バンドの後だったのでぬるい感じだったが、結構受けてたようで。

都心:  いい演奏だった。ベース、だいぶ練習した?

きのこ帝国:  どうなんだろ。演奏は明らかに1ランク落ちる。歌の作りが似たようになってる感じ。

ヤーチャイカ:  悪くはないが。コード進行や歌物演奏のキモをよくわきまえてて、楽曲はそこそこでも、そっちの方でよく聴かせている。1曲目なんかプロの演奏みたいだった。
 しかし、構成に難があるというか繰り返しみたいのが多い感じだったし、レベルが高いだけに、もっともっと唄をよくしていかないと先が開けない感じ。演奏ではスタジオの連中には歯が立たないんだからさ。

サーティーン:  楽曲も唄もよく、パフォーマンスもよかった。しかしこのバンドは、一段上のレベルに行くにはいくつか課題がある。
 まずベース。安定はしていて、現在の演奏には合ってるんだが単調だ。ドラムも同様。リズムセクションが唄をバックアップすればもっとよくなる。
 ギターは代わって、印象に残るようにはなったが、音が立ってない。プロはもっとメリハリがあり、ズバリと弾きたいラインを弾き、あとは裏方に徹したりしている。演奏面では音色にも問題があるようだが、肝心なのはピッキングかな。某バンドのギターを見習うべし。
 んで、神宮氏。こういうメンバーでこういう演奏でいいと思ってるなら、そこが限界となってしまうだろう。

 イベントは素晴らしかったです。

PS   平賀さち枝さん来てましたね。ますますアイドル度が増したようで。一筋縄ではいかない人みたいで素敵。


5月24日 新宿ウルガ 某バンド
 本省の役人どもがこぞってやってくる講演会の準備で死にそうな中(俺は主催者側で講師でもあるウワーン)、ちょっとだけ見て仕事場に戻る。

オワリズム:  5分ほど見たが、よくわからず。でもエーデルワイスの素人芸なんか別に聞きたくはない罠

某バンド:  ボーカルがなんか怒ってるのはわかった。と思ったらドラムも切れてたらしい。でも演奏はちゃんとしてた。ちょっと前にドラム氏が上体のブレに注意したら云々と話してくれたあたりから、確かにいいドラミングになってる気がする。

ギター大学:  俺このバンド嫌いだ。音楽もパフォーマンスも別に面白くないと思う。MCは最低。

HOMMヨ:  唄の力がハンパない。ギターも説得力がある。気になる点といえばどことなく暗いってのと、それもあってか楽曲が似た感じに聴こえるってくらいかな。
 バンドとしては、ドラムとベースは力不足。ギターボーカルと対等にならないと(見えないと)ダメってのはわかってる? 演奏陣は、たとえばギターボーカルなんかよりよっぽど苦しんで努力しないと、対等な表現になってこないと思うんだが。

 雰囲気はなんか殺伐としてたな。(俺の事情?)
なぜかウルガ、音量が前のように大きくなってたようで、それもあってか、中音がやりにくかったらしい。前のナインスパイスでもそうだったらしい。この話はしばらく前面に出てきてなかったが、さてどうなりますことやら。
 あと、この日はボトルズハウスがマーブルでやってたそうで。


5月31日 高円寺無善寺 大森靖子
 そもそもライブバーなんかでのジャズとかは、1バンド、2ステージが当たり前なのでこれをワンマソと言っていいものか。
 この前平賀さち枝がやったときは、「ここは普通1000円(ドリンク付き)だろ。調子に乗ってボリやがって」と思ってあえて行かなかったが、今回行ってみて同じ1500円なのに気が付いた。俺、またなんか勘違いしてたかなあ。

 さて、ライブの方だが、前回モーションで見たときも「パフォーマンスは納得できるもの」と書いたが、今回も同じで。
 前回はなかなか感動的だったが、今回は充実感というかなんというか。いずれにせよ対価として見合うものだ。(俺としては最上級の誉め言葉)

 前から唄に注文を付けているが、肉声だと気にならない(理由は省略)。無善寺は肉声が結構届くってのと、あと、youtubeや音源で予習して行ったんだが、なんか音がいいんだよな。某バンドのライブUストリームも無善寺のはいい音で記録されてるし、なんだろあれ?
http://www.ustream.tv/recorded/9200438 (44:00あたりから)

 んで、大森さん、実はいろんな音楽を聴いてるようで(某バンド某面罵の想像談でもある)、ギターも奥深くて味があるんで、小音量時にももっとはっきり聴こえるように弾いて欲しい。逆にあのギターならもっとハードにストロークしても十分応えてくれるはず。
 ということで、唄もそれに従い、小さい音量でははっきりと聴こえる(染みこむ)ように、大音量では柔らかく(包み込むように)お願いします。そうすりゃもっとパワーもかけられるしダイナミックレンジも広く取れる。
 マイク通すと、小音量だと情報量が落ちちゃうし、音を上げると急にドッカンと来るからね。

 音楽に関してはツイートしたんで省略するが、音楽のつくりは最初期(1970年代中盤まで)の泉谷しげるに似てて、俺にとってはなんともいえないものがある。と言ってもなんのこっちゃかわからんか。

PS   将来的には、大森靖子を演歌歌手としてなんとかしていただきたいw
 演歌作家であるラッキーサウンド氏の父君をPに迎え、ベースはトリプルファイアーのラッキーサウンド氏、ドラムに武道館ドラマーの小林勝彦氏、ギターはカナちゃん、Wキーボードに岡田とカオル君あたりで。
 ジャンルは、メタル演歌やジャズ演歌、ロック演歌、ポップ演歌といったところはすでに誰かやってるだろうから、プログレ演歌か。あ、これはクウチュウ戦がやってたな。じゃあガレージ演歌で。
 あと名前が重要で、「大森靖子とロマンチカ」とか「大森靖子とマグロ漁船団」とか。

2011年5月 前半

2011年9月19日 日常
5月2日 新宿モーション otori企画
 新宿に着いても見るかどうか決めかねて行ったり来たり(なんせ金欠で)。
 それで時間を無駄にして結局最初のmorningsは見れなかった。歳のせいか近頃そいういった優柔不断が甚だしくなっている気がする。
 モーションに入ったらすごい人でびびった。

you got a radio!:  面白いというか面白くないというか。洋楽っぽい? ルックスは恐ろしく不気味なバンドである(笑)。
 ドラム、セットが体に近すぎてひじを後ろに引く動きが出ちゃってるよ。混みすぎて、バンドメンバーは以下一人も見ることができなかったのであえて書いてみた。

大森靖子:  前回のモーション時とはセットリストを変えたそうで、割と聴いてられたが、やはりそれなりの体調&精神状態を必要とする。
 歌詞というか歌の世界は間々田優っぽいところもあり、ギターのストロークや歌の入れ方は泉谷しげるっぽいところもあった。
 曲はすばらしい。歌詞はいいのもあるが、まあまあ。んで、ライブパフォーマンスは納得できるものだ。
 しかし歌は、なんというか、抑制が効きすぎてるんじゃないかという気がした。誰に対しても言えることだが、いつ始まっていつ終わったかわからないような心境でのパフォーマンスを見てみたい。
(この日のがそうだったよと言われたら謝るしかありません)

切腹ピストルズ:  演奏を見れなかったのが残念だが、ものすごい音をしていた。リズムセクションの一部または大部分打ち込み?? 人間では出せない音のようなw
 ギターが十分には立ってなかったが、だからあれがピヨ彦氏みたいな豪腕ミュージシャンぞろいならさらに凄まじいことになると思った。しかし今のままでも十分ではある。
 とにかくメチャメチャ面白いバンドだ。タバコを吸いながら演奏してるのには痺れた。

撃鉄:  ライブは意外と単調風であまりピンと来ない人もいるかもしれないが、音源とか聴きなおしてみると面白い音楽をやっている。歌詞もいい。
 高いレベルの話だが、ドラムのビート、わずかに訛っているというか途切れがある感じ。ギターは少し単調かな。ベースは今日は妙な音しててアンサンブルが何か変だった。

otori:  いつになく演奏がはっきりしてて、「ああそうなってるのか」と合点が行く事しきり。しかしotoriのよさは、そんなことは関係ないってところにある。
 中盤以降、少しバテ気味に思えたが、最後のアンコールが素晴らしかった。名曲。

 みんな頑張ってるなあという印象。
 そうそう、大森さんを見て弾き語りについて考える事があったので、いずれ書きます。
 あと、平賀さち枝のアルバム、めちゃめちゃ売れてるらしいよ!


5月5日 新宿モーション 某バンド企画
 気合を入れすぎたようで体調がなんか変なまま新宿へ。実際は風邪か花粉症か。
この企画は、本来はもう1バンド入れたかったようだが、フィットするのが思いつかず、断念したようだ。
 条件は、力量はもちろんのこと、同年代で音楽に向き合う姿勢みたいなのか。あと、某バンド面罵全員の嗜好にかなわなければならず、これが結構難しい。
人気バンドを呼べば人は集まるだろうが、それをしないのが某バンドである。

ボトルズハウス:  新しいギターの人はいいね。このバンドにはああいった様式美的でもいいから引き立つギターが(も)合ってる。となるともう1本のギターはかなり考えどころだ。ノイズのようなギターではちょっとサウンドを汚してしまってせっかくの新ギターがはっきり聴こえてこない。ギター自体もひと踏ん張りを要する。初モーションということでか、アンサンブル全体も今ひとつの感。それでも驚くようなドライブする曲があった。

殺生に絶望:  たまのような人間椅子のようなどれにも似てないような。いずれにせよおどろおどろしい歌い方、驚異的なセンスのアレンジやギターには、あっと驚くタメゴロー。目が離せなく、一人も客が退出しなかった。
 途中で挟んだポップでメジャーな曲を聴いて、明るい曲のよさを心底しみじみと感じた。

クウチュウ戦:  ちょっと時間を置いたせいか、演奏が強力になってるのにびっくり。ベースの低い方が特によくなっている。
 リズムセクションとボーカルはいいとして、あえていえば、ギターとキーボード、クリエイティビティというか意外性がもう少しあってもよさそう。ハマっててはいるが、驚くようなものがない。キーボードは某バンドに入るとよくわかるが、あのギターに対抗するには未だ少しだ。ピアノの音色も改善の余地がある。
 あと、曲の構成は俺にいわせればまだ不満がある。もう少し、必然性があってエモーショナルでしかもわかりやすい楽曲がいいんじゃなかろうか。四人囃子はそうなってるし、抜群の説得力のある歌の部分をフューチャーしたいところ。

某バンド:  途中で「こりゃ最後までぶっ続けるんだな」と思ったw
 荒っぽい印象もあったんだが、聴き直してみると、最初の2曲とか、多くの曲はそんなでもなく、いつものクォリティを維持していた。
 某バンドとはいえ改善点はある。
 まずドラムだが、体調万全で頭がクリアなら抜群にいいドラムを叩く。心配事はそのあたりだけ。
 ボーカルは、体調面というかノドの調子かな。やっぱり高い方がスムースに出たほうがいいんだろうけどね。
 ベースは構成もやってるようだが、プレイも含めて、経験が浅いだけに細かい点をあれこれ工夫しすぎてしまう傾向を感じる。センスも高いレベルでこれからは問われていくだろう
 ギターは言うことありません。今回もゲイちゃん、まだまだいくらでも平気な顔で弾き続けられそうだったし、またずっと聴き続けたい気にさせるのはプロの仕様。さすが武道館ドラマーの娘さんである。(あっ書いちゃった)

 ボトルズハウス、クウチュウ戦とも歌謡曲風な新曲は素晴らしいと思いました。時代は歌謡曲ですかね。

PS   今日は平賀さち枝のインストアライブがあったようで(新宿タワレコ?)、俺はニャロメと思ったんだが、良く考えれば客層はバッティングしない罠。今回は平賀さんもタイバン案に出てたんだが(もちろん平賀さんだけではないが)、メンバーのうち一人しか聴いたことがなくて無理。そうこうするうちにすごいアルバムセールス(インディーズチャートトップとのこと)とツイート数で恐ろしいばかり。アルバム聴いたら感想書きます。


5月9日 渋谷屋根裏 某バンド
 急遽某バンドの出演が発表されたライブ。
 きのこ帝国のさとうさんってどの人なのかよくわからなかったが、全体的には面白いバンドが出てきたように思う。

某バンド:  某バンドはモーションサエキさんのブッキングでトップのマジックを数多く見てるので、トップを苦にしない。
 なんかこう、一皮剥けたねえ。4月25日だっけ?に行ったレコーディング(atピースミュージック)もほとんど1テイクだったんで、あの経験がとかいう話じゃないし。タイトになってるし、歌詞もなんか聴こえて来るようになってない?
 まあこの日は企画明けっていうこともあって、力が抜けてて内外の音を確認しながらクールに演奏してた感じ。企画の気迫溢れる演奏もいいが、クールな某バンドもまた一段と魅力的だ。
 いずれ、ももいろクローバーとの対比で語りたいが、某バンドは例外的な本物のミュージシャン志向のバンド、というか集合体であり、その底知れぬ実力がよくわかったのではないかと思う。
 これからの飛躍・活躍が期待される。プロからもタイバンのお誘いが来そうな感じ。海外進出も考えとくれ。あと演奏体、演奏人としての動きも。

Nippon-Paper-Parking:  楽しくやってるようでそれはそれでいいんじゃね。でもドラム、フォームひどいね笑。 

The Rouxtz:  音源のよさがライブでは出てない感じ。それは特にドラムが叩きすぎで、音色にふくよかさがないからだ。ベースも含めて、音量が上限に張り付いてダイナミクスがなく1本調子になってしまってる。これでフレーズが面白ければなんとかなるのだが、それほどでもないし。ギターもまあ面白くはないよな。ボーカルも自体も完璧な歌唱力とかのタイプではない。
 でも音楽はそこそこ面白いと思う(歌詞はともかく)。こういうバンドはライブでそのよさが十二分にわかるように、かなり気を使って演奏しないと、高め設定の音源は売れないだろう。
 最後の曲はかつて聴いた最後にやるキラーチューンだったか?

デロッピードロッピー:  以前に見たことがあったはずが、記憶にさっぱり。まあ少し面白い曲があった感じ。最後から2曲目だったか、いい曲だ。

マリリンモンローズ:  セッティングを見てやけに上手そうなバンドだなと思ったら案の定。特にドラムが軽く柔らかく叩いてるのがいい。ベースもよく合っている。
 曲と演奏はいいが、歌がはっきりしないのが残念。歌詞は良く聞こえないがどうせたいしたことはないんだろう笑
 あとギター、歯が1、2本抜けてると、ニカッとしたとき破壊力がありそうだよ。歯を抜くのがどうしてもイヤなら黒く塗るしかないだろう。
 後半は寝てて聴いてませんでした。
 あっそうだ。ベースはアリアの古いコピープレベだそうですが、ディマジオピックアップ搭載のやつみたいでしたな。ジョイントプレートはMATSUMOKU表記か。ああいったオールドジャパニーズのベースやギター、俺も集めてるけど、特にベースは太くローから出るけど輪郭のボケた音がするものが多い。でもああいう使い方ならバッチリですな。

リトルキヨシトミニマム!gnk!:  最初の1、2曲聴けばそれでもう十分って感じ。

 DJでかかってた曲は素敵だったが、結局さとうさんってどの方? 客もいったいどのバンドを見に来たのか、なんともよくわからず。
 あと、今日の屋根裏は前後(聞く場所)で結構音の差があった。sisiの人はいなかったような。

2011年4月

2011年9月18日 日常
4月6日 溝の口12Bunch 平賀さち枝
 弾き語り中心のイベント。12Bunchは某バンドの地元でもあり、一時は根城にしようかという話も出てたようである。俺は初めて行ってみたが、もっと広くて新しくて垢抜けた感じのライブバーかと勝手に思ってたよ。

yngw(CAUCUS):  こういう音楽って面白いかなあ? 俺にはよくわからん。

平賀さち枝:  少し前に見たときはちょっと心もとない感じだったが、今回は驚愕のステージだった。
 なんでかわらないけど、異様な緊張感が張り詰めたただならぬ雰囲気の中、3曲やったところで「2分休ませてください」といって中断。俺も長く多くの弾き語りを見てきたが、途中で休んだのは2人くらいしか思い浮かばない。
 んで、後半に入って何曲かやり。最後に「1月の汽車」?だったか?をやって、続いて、また同じ曲のイントロを軽く弾いて、「この曲を演って私も元気が出ました」と言って終わり。
本人は出来をどう思ってるのか知らないが、少なくともパフォーマンスは悪くなかったし、自分に正直にやってるのには胸を打たれた。普通はこうはできないもんだ。
 この人は才能のある人で、歌と楽曲は置いとくとして、たとえばギター。暦も浅いのにビートのあるギターを楽しそうに弾く。弾き姿もいいし、簡単なアルペジオなのに伴奏(インスト)の部分、結構聴けるでしょ? 某バンドの某面罵は「こんな簡単なギターでいいんだ!」と驚愕したという。
 歌詞は生活に密着したもので、まだ歌の世界は狭いかもしれない(これは本人に言った)。しかし、「神は細部に宿る」という言葉の通り、いずれ私生活(!)から帰納して無限の広がりを歌ってくれるものと期待するし、もうすでに一部できかけてる。
(こういうものは焦って一足飛びに行こうとしてはいけないし、俺としても、今は今の歌を聴きたい)
 気になるのは、1曲の中でテンポを恣意的に揺らしていることで、弾き語りの人にはよくあるんだが、(もちろん揺れは必要ではあると思うけど)基本はやはりある程度安定したパルスが聴こえて来なくてはいけない(この人のギターのいいところは右親指のピッキングが安定してるところにもある)。いいバンドの中でやってみることを勧める。
 あと、ご本人はアイドル気取りというのではなく、本気でアイドルを目指してるようであり、それがいわゆる普通のアイドルではなく、シンガーソングライターにシフトしたアイドルなら、十分可能だとは思う。
 レーベルの売り出し方について、それである程度は納得したのだが、普通はあのやり方は古いし成功しないだろう。
 しかしながら、音楽がいいんで、従来のやり方でなんとかなるのかもしれない。俺だけでなく音楽関係者は注目して見てるはずだ。

コモリキヨタカ (壊れかけのテープレコーダーズ):  某バンドの誰かが見に来るという話だったが、結局来ず。コモリ君の弾き語りはまるまる往年のフォークで驚かされた。1曲聴いて時間がなくて出る。

 笹口騒音ハーモニカ(太平洋不知火楽団)は見れずに残念でした。

PS   あと、平賀さんの日記も驚愕です。なんか偉大な文学者の若いときの日記みたい。
そうそう、ギター安物みたいで音があんまりよろしくない。誰かなんとかしてあげればいいのに。


4月12日 新宿モーション 某バンド
 某バンドは震災後はじめてのモーション。

BOMBORI:  クウチュウ戦とグラウンドカバーのツインドラム、ハグレヤギのベース、クウチュウ戦のキーボードがギターという5人編成。即興演奏のバンドで、俺の印象としては、かつて武蔵野美術大学の文化祭の軽音小屋で見た3ドラムのバンドの曲に似てた感じ。
 即興とはいっても、山下洋輔、渡辺香津美、リチャードボナといったレベルには遠いが、まあ最初からああはできないから(近いのは岡田と某バンドのギター)。才能のある連中同志で磨き合っていけばどんどんレベルも上がっていくだろう。
 パフォーマンスそのものは面白かったが、見た人もやってる本人達も、技術というものがいかに大切かわかったのではないだろうか。
 あと、チャイナシンバルを床に叩きつけて音を出すという新技が披露されてた。

大森靖子:   俺には歌が雑というか乱暴に感じられて、2分と見ていられなかった(youtubeを見ても同じ印象)。が、楽曲は多分いいんだろう。
 多くの人が「好き嫌いがはっきり分かれる」と書いておるように、よかったという人もいたし、泣いてる女の人も見た。毒に薬にもならない音楽やってるよりはよっぽどいい。
 そこで言いたいのは、「引かれる」ってことは、まだ表現がまだ足りないってことだ。人間として最高の表現ができるようになれば、もはや引かれるはずがないし、どんな時代のどんな国の人にも、何語であろうとも、通じるはずである。たとえばの話だが、喜びや悲しみ、人間なら必ず胸を打つ表情ってのあるでしょ?
 身近な歌の例としては、タイプは違うが本人も好きなようである矢野絢子。
 大森さんがドスの効いた声でぶっきらぼうに発声した瞬間、確かに感じるものがあった。
 ぶっきらぼう系でそこまで到達した人もいるはずなんで、もっと高みを目指して頑張って欲しい。
 日記も拝見させていただいが、苦闘しながらもよく立ち向かっている印象(まあ多くの人がそうだが)。応援します。

某バンド:  パフォーマンスはよかった。ベースプリアンプの効果はあったんだろうか?
 そうそう、新曲であるが、曲調そのものとは異なって、すさまじく暗いのには驚いた。あれが某バンドなのか。

テッセンドリコ:  まあそこそこは面白い。しかし2曲とも似たような感じにも思えた。

シベールの日曜日:  難しいバンド。
 ドラムが弱い上にギター2本がうるさく、爆音アンサンブルはおかしいだけでなく、小汚い。音楽は繰り返しが多く、単調で、その上に乗るギターも聴こえにくいし、第一あんまり面白くない。歌メロもなんだかなあって感じ。
 しかし、こういうルックスでいわゆる売れ筋ではなく、なんだかわけのわからないマニアックな音楽をやってるのは、ちょっと面白い感じがあった。

 モーション、音が少し小さくなってたようでいいね。


4月19日 学芸大学メイプルハウス センチメンタル岡田
 何のイベントなんだか知らないが、平日で18時からとはなんのこっちゃ。社会人には無理だろうが。
 そもそも企画っていうのはだな、それを見逃すと1生後悔するってくらいの面子集めてやるもんじゃないの?
 小遣い稼ぎ程度に考えてるなら二度と行かねえぞコラ。

ポニーテール・スクライム:  だいぶオリジナリティが出てきたような気もするが・・・・。ドラムは大進歩しているし、アンサンブルも以前にあった小汚い感じがなく充実していた。
 そうそう、ボーカルの人はモデストロイでドラムをサポートしてるが、すごいパフォーマンスで相当いい。
 しかしそういえば、なんとなくモデストロイの曲に似てるような気がしてきたw

The Alps:  もう少し言いたいことがあるんじゃないかという印象。
 演奏はイマイチどころか(ry
 特にドラム。以前よりはよくなってはいるが、1つ1つのショットをしたらしっぱなしみたいな感じで、相変わらず残心というか流れがない感じ。特にスネアが遅れ気味で、それはそれでいいんだが、次のキックでリカバリーできてない。上体もまっすぐ立っておらず、あちこち倒れ気味。ベースとのコンビネーションもまだまだ。
 ギターもそうだけどさ、もう少し音楽(の定石というか楽しさみたいなものを)ちゃんとやったらどうかね。あれじゃやってて面白くないでしょ?

リコチェットマイガール:  普通の大学軽音バンド。部分部分はそれなりの感じもするが音楽にはなってない感じ。
 演奏面ではボーカルに魅力がないのが残念。素人でよくありがちだがべたっとしたビートのない歌い方になっている。それを改善するには専門的な訓練が必要だが・・・・・

地球コーラ:  そこそこ音は出てたかな。特にギターは気持ちよく弾けてた感じ。
 しかしまあやっぱり音楽には(ry
 パフォーマンスも別に面白くは(ry

シュピーゲル:  ありがち。

センチメンタル岡田:  キーボードとギターはよくなってる。
 どんな音楽をやろうと自由だが、ああいうんじゃニーズがないというのは気付いてるんだろうか? 例の曲、最後の「いつか笑える日がくるといい」ってのには確かにグッとくるが、はっきり言ってしまうと、「そういう経験をしたんじゃ宗教に行くのも無理はない」ってな感じの包容力のある視点が必要だろう。そうじゃないと本当に救いがないよ。
 そもそもああいった曲は、自分で「腑に落ちる」ようになってからじゃないと歌ってはだめなんじゃないかと俺は思ってるんだが、まあ違ったやり方もあるのかもしれない。そのへんは自由にやったらいいとは思う。

 全体的には、こんな企画やるようじゃ岡田も焼きが回ったかなという印象。自己満足、というかニーズがない曲でもなんでもやるのは別にまったく反対しないが(俺は行かないけどw)、それよりも、作曲編曲トラック制作楽器演奏の分野で仕事ができるような努力をしてないのが大変に気になる。こんなレベルでやってる人じゃないはずだ。

 あと、いいなんてこれっぽっちも思ってないのに心にもないおべんちゃらを言ってると、心が腐っていくから気をつけないと。別につまらなそうな顔をしてる必要もないわけで、ただ黙ってりゃいいじゃん。大切な拠り所である才能も曇っていくもんだと思うよ。

2011年3月 残り

2011年9月17日 日常
3月24日 新宿JAM 某バンド
 某バンドの盟友ボトルズハウスの初企画。

一萬P:  何回か見たことがあるが、はっきりいって古い感じ。この演奏でやるんであれば、楽曲がもっと圧倒的に良くなければ通用しないと思う。

某バンド:  震災後の初ライブだが、変わらないねえ。
 ガレージの定義は知らないけど、アメリカの郊外で近所のガキが集まって誰かん家の車庫で音合わせてみる、ってんだったら、まさに某バンドはそんなバンドかも。客を意識せず、普段着、お互いを見ながら演奏、高校以前から知り合い、ってあたり。
 変に構えず、自然な自己表現ができるバンドであり、逆に彼女らから音楽活動を取ってしまったら、一人一人おかしくなって死んでしまいそうな感じ。ていうか地球最後の日でもどっかで普段通り演奏(練習)してそう、みたいな。

壊れかけのテープレコーダーズ:  ちょっと前のどっかのライブでは空前のパフォーマンスだったそうで、多くのバンドマンが日記等で言及していたが、この日はそれほどでもなかった。
 フロントの女性の歌とキーボードのパフォーマンスは安定しているが、男ギターはちょっと聴こえてこなかった感じ。ドラムとベースはこういうバンドをやるには力が不足している。
 曲はすごくいいのもあるが、いくつかはもう少し練れそうな印象を受けた。中盤、コーラスだかハモリだかを練習してから演奏してた曲は素晴らしかった。

:ブギーボーイ・イクト:  若い皆さんにはかえってなじみのない音楽で、新鮮な感じがあったようだが、俺には別に面白くもなんとも・・・・・・・。コピー聞かされてもねえ・・・・・・・

ボトルズハウス:  プログレスし続けているバンドで、かつてヨーカドーマドンナと名乗ってたときは新しいブルースやブギで驚かされたが、そのうちR&Bやファンク、そして今回はそれらを取り入れたいい意味での「ネオ歌謡曲」って感じ。近田春夫も言ってるが、歌謡曲って素晴らしい!
 まだまだ全然粗く、歌もベースもなじんでなくて、なんというかトチリ気味。2本のギターもまだまだ立っていない。しかし、その音楽のパワーは圧倒的だった。ドラムは、テンポがステージによって違い、そのときのテンションと楽曲に合ってないとか、キックが突っ込みすぎてるんじゃね、という人がいたが、たぶんそうなのかもしれない。しかし、俺はいいんじゃないかと思ってる。ところどころだが、腰が抜けるようなグルーブのところもあった。
 あと、某バンドもそうだったが、ボーカルの歌詞も割とよく聞こえた。
 さすがに某バンドがその背中を追いかけるだけのことはあるバンドだ。

 新宿JAM、ドラムにマイキングしてるのは最高に気に入らない。大音量で聴きたい人は最前列に行けばいいだけの話じゃん。そういうのもういいかげんにやめたらどうかね。


3月26日 下北沢デイジーバー/ラグーナ 某バンド
 本当かどうか知らないが、某バンドのドラムの先輩だかがいるバンドから誘われて、つい断り忘れて出る羽目になったライブだったそうでw
 デイジーバーとラグーナを行き来できるイベントで、最初にラグーナを除いたらなんか人体ペインティングみたいなのをしていたので恐れをなして逃げ出す。俺、美術系のあの変な は手なんだよ。

Planetta of Wonder Land:  後で知ったが、マーピープルのボーカルと機材操作の男のユニット。マーピープルよりは完成度が高そう。歌はいかにも歌い慣れてる感じ。ギターは意味なしで不要だろこりゃ。

某バンド:  一昨日よりもいいパフォーマンスだったか?

detune.:  男のアコースティックユニット。こういうなんだかはっきりしないのは俺には無理。

The Mammals:  演奏は馴れた感じだが、音楽が古い。こういうんでいいと思ってるんだったら問題だと思う。

日本松ひとみ:  ピアノ弾き語りで相当レベルは高い。しかし音源を買ってあとで聞いてみたら、あんまり来なかった。楽器が結構入ってるが不要な部分が多いし。東京カランコロンの人らしいが、むしろバンドのカランコロンは相当よさそうに思った。

NaLas:  バンドとしてはドラムが弱く、残念。まん丸ズよりは面白いことやってるんじゃないだろうか。

Merpeoples:  結構歳行ってる人もいるみたいだが、演奏としては高校生レベル。あんまり音楽好きそうにも見えず、某バンドだったら絶対やらないこと(ミス)を平気でやるのでアーッ!と思ってしまう。ドラムはその前の男2バンドよりはマシか。
 歌詞は知らんが、歌と曲は面白いところもあると思った。好きな人にはいいんじゃないかな。

 トリが出てくる前の誰かのわけのわからないパフォーマンス、いかにも美大風でいい加減にして欲しい感じ。
 んで、デイジーバーも音大きすぎ(ドラムにマイキング)で、いい加減にして欲しい。


3月27日 カワサキストリートミュージックバトル 焼け野原
 川崎かいわいのライブハウスやら事務所やらレーベルやらの推薦バンドによるコンテストみたいなもの@ラチッタデッラの噴水広場。

 焼け野原は高校生のときから見てるバンドで、ギタボの木山君はいいもの持ってるし(冬の憂鬱は名曲です)、ギターの鈴木君は味が染み出て来てるしなんだが、いかんせんバンド頭が不足していていろんな意味で残念なバンドw

 自転車で出かけてみたが遅くなって、Trinoteからの観戦。野口五郎氏にプロデュースされたこともある村田雅和氏のバンドとのこと。
 メンバーの腕は結構まともだが、おしゃれな音楽でインパクトに欠ける感じ。ってことはやっぱりものすごくうまくはないんだろう。

焼け野原:  ドラム、適当に叩きすぎ。ちゃんとフォーム作んないと話になんないと思うよ。
 鈴木君のギターはあんまり長いとボロが出るんで(本人談w)、構成やアレンジでカバーしないとなあ。
 それにしても木山君のギターがうるさすぎで聴いてられなかった。本人も音がでかすぎるって気付いてたらしいが、何も対処しないってのはどういうこと? PAなしでほぼスタジオと同じ条件(中音≒外音)なのに誰もそういうことに気付かないの?? 週に何回も練習してて5年目でこれじゃ残念すぎるよ。
 ところで、冬の憂鬱に関しては、なんで最初のスタジオ録音みたいな感じにならないのか、その理由ははっきりしている。それはドラムとベースのコンビネーションの問題でして、顧問の先生はわかってたみたいで、2代目のドラムには「まず初代のドラムのように叩いてみろ」と言ってたみたい。まさにその通りなんだが、やっぱりあの感じにするのはなかなか難しい。
 それに関連して、歌がだいぶ前のめりになっていたが、聞くと事務所の人に直されたという。じゃあ今までの歌い方はなんだったわけ??? 俺はライブでは後乗りで歌えないとダメと思ってる口だが、少なくとも、「歌は直した」と力強く言って欲しかった。
 苦言が長くなったが、このバンドの問題はいいバンマスがいないことだ。
 木山君はいわゆるアーティスト?なんだから、仕切る必要なんか全くないんだよ。歌にせよ楽曲にせよ、自分が思うようにやればいい。

 そのあと、ゲストの井上侑が出てきたが、ピアノ弾き語りで大したことなかったんで帰宅。本当はサポートドラマーの海老原君のプレイが見たかったんだが。


3月30日 川崎セルビアンナイト 怪獣メトロ
 某バンドの母校のバンドがいくつか出るイベント。(DJもいたりして)
F.ch/air code/怪獣メトロといった組み合わせは以前にも1回見た。

De:tour:  1年(新2年)のバンドで、以前はかなりギターが目立ってたが、今回はむしろリズムセクションがよかった。展開して次に入ったところの感じがなんかプロみたい。ベースも安定してるし、ドラムは跳ね返り(リバウンド)のいいストロークで音がいい。某バンドのボーカルのドラムを思い出した。(彼女は元々ドラマー)
 そうね、あと1、2年はコピーで十分と思われ。

怪獣メトロ:  パフォーマンスとしては少し伸び悩んでる感じだが、気にすることはない。上達過程とはそういうものである。
 ベースはしっかり音が聴こえてきたが、これはフィンガリングがいいからで、ドラムもそれに見合って力強くなっていた。しかしドラムに関していえば、苦手なプレイを克服するのには、少しずつ改善していくのではなく、発想の転換というか、全く別なアプローチが必要と思う。そうしなければ、いつまでたっても調子がよければいいが悪ければボロボロ、という感じで、安定した演奏はできにくいだろう。
 このあたり、練習方法を自分で気付くっていうのは、才能の一つだ。だからこそドラムに関しては師匠(というかずっと長く見てくれる人)がいた方がいい。
 あと、なんか歌が変な感じだったんだがw
 オリジナルも?な部分が多いが、楽しくやってるようなんでいいじゃないかな。

 時間がなくて2バンド見て帰る。
 川崎セルビアンナイト、音量が控えめでよろしい(前からだけど)。ドラムのマイキングは、まああれだけ大きな箱なんでしょうがないかな。
RCサクセション 「ラブミーテンダー」

何言ってんだー、ふざけんじゃねー
核などいらねー
何言ってんだー、よせよ
だませやしねぇ
何言ってんだー、やめときな
いくら理屈をこねても
ほんの少し考えりゃ俺にもわかるさ

放射能はいらねえ、牛乳を飲みてぇ
何言ってんだー、税金(かね)かえせ
目を覚ましな
たくみな言葉で一般庶民を
だまそうとしても
ほんの少しバレてる、その黒い腹

何やってんだー、偉そうに
世界の真ん中で
Oh my darling, I love you
長生きしてえな

Love me tender, love me true
Never let me go
Oh my darling, I love you
だまされちゃいけねぇ

何やってんだー、偉そうに
世界の真ん中で
Oh my darling, I love you
長生きしてえな


PS
 「長生きしてえな」ってのが凄いよね。






地震関連のとある日記より



一緒に暮らそうよ

やっと、おかあさんと電話ではなしたー
嬉しい嬉しい
おかあさんの娘で嬉しい
おかあさんおかあさん
おかあさん
節電とかよくわかんないよ
いつか一緒に暮らそうよ



PS
 そう、これは宮古出身の平賀さち枝さんです。こ、これは・・・・・・・・・・
3月4日 アメリカ合衆国海軍第7艦隊音楽隊
 大太鼓のヘッドに書いてあったのは Commander seventh fleet band とかだったかな。
 youtubeに上がっているんでぜひ見ていただきたいが、なんつうか、音圧から構成から歌から即興から何から何まで日本の吹奏楽とはまるで違う。
 今回は少人数編成で、もちろんベースレスだったが、それで純ファンクをやったのはびっくりした。こういう曲が好きなんだろうね。
 好きといえばもちろんニューオリンズスタイル。半分以上がセカンドラインだった。アコーディオンが入ってて普通には聴こえなかったが、ひょっとすると音の厚みに効いてるのかもしれない。
 あと大太鼓、フルパワーで鳴らすときは横向いて、ヘッド正面を客に向けてた。なるほどねえ。
 ソロも平気でワンコーラス以上即興でやるしね。
 日本の吹奏楽に抱いてた不満をほとんど解消したような演奏で、久しぶりに興奮した。
 防衛関係で音楽専従のプロといえば、防衛大臣直属部隊である航空中央音楽隊も見たことがあるが(よっぽどのイベントでないと出てこない)、これは出音が異常なほど柔らかかったが、ガッツリとは全然来ない演奏だった。

PS   http://www.youtube.com/watch?v=7pQoQFHNdVU の曲もやってたが、今回は歌も入ってた。
 「涙そうそう」 http://www.youtube.com/watch?v=rCtYQw40FzA も素晴らしい出来。
 おそらく有志だろうが、第7艦隊系のロック/ポップスの普通のバンドも見受けられるが、これは某バンドの敵ではない(笑)



3月4日 新宿ウルガ 某バンド
 ウルガのブッキングだろうか。ウルガは実は初めて。
 この箱は音は控えめで、特にドラムのマイキングをがっつりやらないので、力の差がはっきり出る。

Emotional Ticon:  入ったときには始まってた。なんか着ぐるみ?みたいなのを着たのが横になってノイズを鳴らしてたが、それが終わって立ち上がると、全員ベースを持ったのには痺れた。痺れすぎたよ。
 あとドラえもんの歌詞の歌も面白かったし、ちょっと目を離した隙にキーボードを叩き壊してた。壊してた人曰く、「あんな粉々になるとは思わなかった」。
 ノイズっていうかこういったパフォーマンスバンドにも年季が必要なのかと思ったり。

トリプルファイヤー:  パフォーマンスとしては普通のようだが、アンサンブルはあんまり。ベースいい音だったが出すぎてて、ドラムとギターは前に出てきてなかった。こういうバンドはここまではわりとすぐできるが、もう一段高いアンサンブルにするのは個々人、バンドとも相当な努力が必要だろう。

某バンド:  いい演奏だったと思う。音も普通っていうか、環境を考えるとかなりいいか。ドラムも悪いってことはまったくなかったよ。
 中音は聞きやすかったらしい。

太平洋不知火楽団、tacobonds:  ドラムの弱さがモロに出てしまって、リズミックな楽曲も引き立ってこない。
 特に太平洋はベースが輪をかけて面白くなく、笹口君の表現者としての資質がもったいない感じ。てかなんでこういうメンバーとやるんだろう? 俺に言わせれば音楽を舐めてるとしか思えないが。ついでに言っとくと俺は笹口君の歌はどうかと思ってるので、笹口ギターも信用していないw
 タコボンズは、ベースはとりあえず弱点にはなってないが、ドラムが改善されればいろいろ考えなければならなくなりそうだ。ドラムは前見たときはもっといいかと思ってたが。
 この両者の音楽に関しては前に書いたと思うので省略。



岡田のことを書いてみたい。
 センチメンタル岡田は、去年の4月に上京し、前から出演してるガレージやメイプルハウスに気に入られるのは当然として、割とすぐにシェルター、次いで新宿ロフト等にも出演し、支援してくれそうな人やライブハウスも現れるなど、順調に見えたが、いかんせん音楽活動のやり方がなっておらず、つまりは本人のキャラクターや音楽の質とも関係あるのだが、まあ正直言って、岐路に立たされている。
 そもそも曼荼羅はブッキングがおかしかったし、ファイアーバードみたいに勘違いされるハコも多い。ガレージは頻繁に出さしてもらっていながらそれを生かしきれなかったし、それでいてラママみたいな高いだけのハコにも言われるまま出続ける。アピアやL@N Akasakaみたいなピント外れのハコやイベントに嬉々として出るし。
 一方で、ランタンやゴールデンエッグ、マイルズカフェ(鈴ん小屋もか?)みたいなところで演奏畑の人脈を広げることもしないといった、ちょっとねえ、ビジョンがなく、とにかく人を見る目が不足しているよね。ついでにいえばコミュニケーション能力も。
 単純に考えれば、あれだけ高校のときの人脈と知名度があれば、自分のイベントを中心にメイプルハウスで絞ってやっていけばよかったかなとは思う。それも、かなり音楽っていうか、対バン、構成(メンバー)、やる曲ってのは変えていかないとうまくないよね。常に期待を裏切り続けるっていうかさ。あとはオーディションやコンテストっていうのもあったはず(楽曲のみってのも)。
 とにもかくにも、せっかくできたシェルター/ロフト人脈をフルに生かせなかったのは残念(今も切れたわけじゃないだろうけど)。
 安いハコで効果的にやりたいなら、言ってもらえば、俺はアイデアはそんなにないけど、情報は結構出してやることができたのにな。タダのハコやらスタジオライブやら。聞いていただければお答えしますよ。

PS  浅草橋のブンガジャンてのはどんなハコか見たかった気もする。

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