さて、容態やら後遺症だが、まあこうなった原因は、検査等を意図的にせず、高血圧に気が付かなかったことに尽きる。実は、10年ほど前から目の焦点やめまいがたまにあり、鼻血も時々出ていた。
 母方が高血圧で、ずーっとも薬を飲み続けており、俺も高血圧をWEBで調べことがあって、恐ろしいのがわかったので、一回、母親の余った薬を飲んだことがある(15年ほど前)。それが体に合わなかったらしく、気分が悪くなってしまったので、俺は高血圧じゃないだろう、と即断し、むしろ父親の糖尿病を思いきり警戒していた(というか糖尿は覚悟していた)。太ってるし甘いもの好きだし、のどが渇くし、しょんべん近いしね。
 後で聞いた話では、タクシーの運転手は200超えてる人も珍しくないとかの話で、結局、ずーっと座りっぱなしでほんの少しだけ頭を使い、視線も狭い世界しか動かず、割り込まれるとかでしょっちゅう頭に来てたりすると、血圧は上がるんだろうね。俺、車運転するのは嫌いじゃないし、長時間運転もあんまり苦にしないもんな。

 まあ、ここで声を大にして言いたいのは、定期的な検査を受けておきなさいということだ。
 体重を量り、血圧を測って、血液を検査し、心臓の音を聴診器で聞いて、あとは気になるところを医者に言ってみる(問診)程度で、俺のような事態は避けられるはず。
 癌はまた別な話だけど、しかし、俺の友人が問診で甲状腺癌発見してもらったしね。


 さて、治療的な面では、他にも怪しいとことはあって、「成人病はすべて候補」と言われたらしいが、この急性期病院では血圧を下げる薬しか処方されなかった。あとは病院食で病院生活送ってれば、とりあえず他の成人病関係も悪化はしないということか。

 血圧を下げる薬は、点滴に入れるやつから飲み薬に切り替わったが、血圧が下がらない。毎日種類が違うんだが、それでも下がらない。
 血圧計というものはたいてい上限が199だが、それをオーバーしてしまうので、何回もやり直しで、毎回深呼吸を強要される始末だった。

 リハビリも始めたが、最初の数回はPTがびびっちゃって始めて血圧を測っとたん中止する始末。これで数日は入院が延びたかな。基本的にこういった急性期病院では、反作用のことも考えて、血圧も下げるのは最小限にとどめるようだ。


 容態というか後遺症では、まず複視。そしてフワフワ感とふら付き。グルグル回るようなめまいはなかったが、浮遊性(動揺性)めまいというらしい。特に、頭を動かしたとき、正確にいえば加速度がかかると、間違いなくふらっとする。
 調べてみると持続性でもあり、これはずーっと直らないだろうと覚悟した。
 なので、複視でもあり、左顔面麻痺、おまけに頭を動かせないすなわち目玉も動かせないということで、だいぶ人相というか容貌というか表情も変わっていたのではないかと想像する。(今は元に戻っている)

 そして左半身の麻痺。指先に痺れがあり、全体的に感覚が鈍いので、動かせるとはいえ、麻痺は麻痺である(ただし最軽度)。失調も当然ある。
 左上肢の失調は、「そのあたり」みたいにラフに動かすのは問題ないし速さも十分だが(そういう検査でも常人並み)、右のようにスムースに繊細には動かせない。
 下肢は、倒れた際に、なんというか、運動回路がいったんリセットされてしまったような感じで、右側との強調が必要となる動作(歩行等)がうまくいかなかくて一からやり直す感じ(だからリハビリなのであるが。リを取ったハビリテーションというのもある)。
 赤ちゃんがハイハイから立ち上がって、小学生でいろんな動作ができるように、そういう感覚。だから、倒れて以来経験のない動作(ほとんどがそうだ)は「果たしてできるのかなあ」と不安になってくる。まあこの急性期病院のリハビリでできないってことはなかったが。
 実際にふら付くってことに関しては、頭だけの問題でなく、視界やら左半身の失調やらさまざまな要素が関係しており、簡単ではないようだ。とりあえずリハビリで左脚の動きや筋力を鍛えれば、バランスの崩れも少なくなるし、よっぽどのことがない限りは倒れないようになる、ということらしい。

 左半身のしびれや感覚が鈍いことについては、倒れる際に感じた左額のしびれはすぐ直った。食事の際に舌先のしかも左のしびれもあったが、それもじきに直った。左半身は全体に感覚が鈍く、肩から腰へかけての筋肉は、前も後ろも体内に異物があるような感じで、また左足裏や足指の間はなにか紙が一枚挟まっているような。左脚は左ひざを中心に重く、硬い感覚。実は肛門も左半分が鈍い感じで、これはすぐに直ったが、実に奇妙だったw
 糸のようなものが飛び出す指の感覚テストでは、右指とはっきり差があるものの、これも常人と大差ないレベル(当然日常生活には支障をきたさないという)。

 本当に右に麻痺が来なくてよかったと思った。もともと俺は左は中学生の頃、肩を骨折して長く寝ており、その影響で左はうまく成長せず、あんまり効かないのだ。


 長くなったのでこのくらいにするが、俺の場合は、どうなってもいいとの固い決意でまったく検査のようなのは10年以上しなかったが、これほど馬鹿なことはない。
 最終的に退院するに当たっては、他の成人病予防に関して医者に詳しく聞いてくるつもりだ。

 しかしながら、倒れた時は「ついに来たか」と思ったし、一生杖が手放せないことは覚悟した。そして、「これからは生き方を変えよう、やらなくてはならないことはちゃんとやる。しかし意に添わないことは絶対にすまい」と固く誓った。

 しかしそれでも杖までは回復するだろうし、頭も正常だと思った。両親も高齢にも関わらず飛んできてくれて「お金の心配はない」と言うし、たまたまフィリピン在住の妹が来年の3月まで留学に来ており(月40万円の費用が出ているという!)、結構時間もあり、入院に関してめんどくさいことを両親に代わってやってくれた。これは偶然とはいえ本当に助かった。
 これは本当はラッキーといっていいのかどうかわからない。確かに命があるだけマシではあろうが、ある意味まだやることがあるぞというサインなのか。

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