老人革命の唄

2007年5月21日
お若ぇの お待ちなせぇ
青臭いときにだけ 理屈をこねるが
世の中に務めたとたん あれよ
変わり身の早さにゃ 舌を巻く

ホームドラマにゃ 夢いっぱい
出てくる誰もが 幸せそのもの
お願いだ 厚生省のダンナ方
ワシらもホームドラマに入れてくれ

ワシら70年も生き続けてけて
忙しい時の流れにゃ 追いつけぬ
誰も救ってくれぬなら
老いた者どうし 立ち上がる

世の中にあぐらかく 頭でっかち
目指すは 融通の利かぬ厚生省
座り込みは 伊達じゃない
君らの姿がここにある

孫よ息子よ馬鹿にするな
時代が違うと あざ笑うが
歳をとるのは お前も同じ
その内 お前も立たなくなる

同志よ 安らかに眠りたまへ
君の死に様は語られる
口惜しき 火事での 逃げ遅れ
寝たきり老人の最後を見よ

闘い疲れて 日が暮れて
同志は無様に 横たえて
老いた体で 励まし合うが
無情の夜風が身に染みる

いいだけ生きてきた我らに
もう未来なんぞは語れぬが
後に続く者のために
老人革命 目指すのだ

老人革命 その日のために
靴も 入れ歯も 新調したし
ひと月 五千円のスタミナつけて
老人革命の日は近い
老人革命の日は近い
老人革命の日は近い
 

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